19年世界選手権代表の萱和磨(24=セントラルスポーツ)が東京オリンピック(五輪)出場を決めた。3位だった全日本選手権(4位、高崎アリーナ)の得点を持ち越した今大会で、合計259・394点で2位とし、上位2人までが自動的に内定する日本協会の選考基準を満たした。

通称「失敗しない男」。新型コロナウイルスの影響で日程が12月に延期された昨年の全日本選手権では初優勝。6種目で安定した演技を披露し続けた末に、日本一の男となった。4月の全日本では「1000回に1回」のミスが鉄棒で起きて3位に甘んじていた。「前から代表に対する思いはあるので、特別あらたに代表への思いが芽生えたわけではない。とっくのとうに芽生えている。自分に勝ちたい。自分のことに集中しようという感じです」と試合前には誓っていた。

16年リオデジャネイロ五輪では補欠だった。会場の観客席から、金メダルを手にする日本代表メンバーを見守るしかなかった。悔しさを糧に成長を続けた姿を、母国五輪で見せる。

◆団体総合の代表選考 枠は4人。全日本選手権の得点を持ちこすNHK杯で上位2人が決定。残りの2人は全日本種目別選手権(6月、高崎)にチーム貢献度で選ばれる。五輪では4人のうち2人が個人総合に出場する。