東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会が森喜朗会長(83)の女性蔑視と受け取れる発言を巡り、理事会と評議員会による臨時会合を週内にも開催する方向で調整に入ったことが8日、複数の大会関係者への取材で分かった。森会長は3日の日本オリンピック委員会(JOC)の会合で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言し、厳しい批判が集まっている。

組織委は問題を受け、早期に各理事や評議員から意見を聞く必要があると判断。会合では森会長の信を問うことはしない方向だが、森会長自らが出席し、厳しい意見を受け止める場となりそうだ。森会長は4日に会見し謝罪と発言の撤回をした上で辞任を否定している。

また関係者によると、同会合であらためて五輪精神にのっとり女性活躍の推進や男女平等について話し合い、組織委としての方針を明確に表明することも視野に入れている。会合は12日にも開催する方向で調整している。

この日、組織委は森会長の発言についてスポンサー企業へ報告。各社から厳しい意見が飛んだという。発言から週が明けても世論の批判が収まっておらず、組織委は自浄作用としての臨時会合を開催する必要があると判断した。

来週には国際オリンピック委員会(IOC)と準備状況を協議するオンライン会合や、IOCトーマス・バッハ会長、小池百合子都知事、橋本聖子五輪相、森会長による4者会談が予定されている。それよりも前に組織委としての対応を協議したい考えだ。