東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が18日、都内で会見し、開閉会式の演出を統括するクリエーティブディレクター佐々木宏氏(66)が不適切な演出案の発想で辞意を表明した騒動について、事実関係等の調査結果を報告した。

佐々木氏は、開会式に起用予定だったお笑い芸人、渡辺直美(33)の容姿を侮辱する演出案を考案していたと17日に文春オンラインで報じられたことを受け、同日夜に辞意を表明。組織委を通じて公表した謝罪文には、前演出チームのメンバーだった振付家MIKIKO氏が責任者となっていたことが触れられていた。この点について質問されると、同席した武藤敏郎事務総長(77)が説明した。

「7人のクリエーティブディレクター体制については19年ごろ、組み直していく必要があるとなった。当時は、執行責任者としてMIKIKOさんが五輪の開会式の適任であるとして進めてきた。パラリンピックの開会式は佐々木さんでした。そして全体は野村萬斎さんが見ていた」とした。

しかし、これは延期が決定する前の段階の体制だったといい「その後、コロナで延期になった大会をどうするか、どのような開会式にするかが議題になった。延期後の開会式は新たなコンセプトになる。その過程で話が変わっていって、MIKIKOさんから最終的には(五輪も)佐々木さんに一本化することになった」と経緯を示した。

また、佐々木氏の声明の中に「4式典の予算が、もともとの5分の1になった」「予算は10億円」などの記述があった点には「延期により、予算の不足が明らかになった。これは人件費をはじめとする追加支出が生じたため。20年の大会の開会式と21年の開会式の中身が変わるため、どう対応するかの追加経費もある。全体の経費は130億円に追加が35億円。(計165億円の中の)10億円は執行する受託会社の予算」と、演出のため支払う費用であったとの見方を口にした。

橋本会長は会見冒頭、佐々木氏からの辞意を受け入れたことを明らかにした。佐々木氏は正式に辞任となった。橋本会長は慰留はしたが「本人の強い意志を感じた」として受諾したという。