巨人保科広一のパワーは「森友哉以来」…創価大の後輩・門脇に負けられん/連載〈8〉

後輩の活躍に負けられない。巨人育成3年目の保科広一外野手(24)が、3軍からのし上がります。昨年の秋季練習では紅白戦で本塁打を放つなど、持ち前のパワーをアピール。大久保打撃チーフコーチから「あんなファームの子は西武の森以来」と称賛されました。宮崎での秋季キャンプにも参加し、1軍首脳陣に直接指導を受けました。今季はいまだにイースタン・リーグでの出場はありませんが、同じ創価大出身で1学年後輩のルーキー門脇の1軍での活躍に刺激を受けます。米国の血を引くパワー系スラッガーに現状を聞きました。

プロ野球

◆保科広一(ほしな・こういち)1998年(平10)6月3日生まれ、大阪・堺市出身。米国人の父と日本人の母を持つ。小学2年から大阪南海ボーイズで野球を始める。遊学館では1年春からベンチ入り。2年夏に甲子園出場。創価大では3年春のリーグ戦でMVPとベストナイン獲得。20年育成ドラフト11位で巨人入団。187センチ、92キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸420万円。

「フルスイングをすると、逆にダメ」

――最近の調子は?

保科最近の調子は、長打を一番意識していて、やっぱり長打率。とりあえず遠くに飛ばすっていう面では、去年よりかは例えば、ツーベースとか、スリーベースは去年の記録を越えそうなぐらい打ってますね。

――パワーつけてきて、振りを強くしてる?

保科筋肉、体を鍛えたっていうのもあるし、去年の冬というか、秋季練習から1軍の秋のキャンプ行かせてもらって、そこでいろんな経験を得て。で、やっぱり指導者もコーチ陣もそうですし、選手からも先輩方のいろんなアドバイスを聞いたりして。だいぶ自分に合う、合わないはあるんで、その選手の中でも。それを見つけられたりとか、いろんな組み合わせはできたのかなっていう。それで、だんだん自分のスイングができるようになってきたっていうのはありますね。

侍ジャパンシリーズ2022の試合前練習中、原辰徳監督にあいさつ=2022年11月

侍ジャパンシリーズ2022の試合前練習中、原辰徳監督にあいさつ=2022年11月

――1軍に参加して変わった部分。感じた部分

保科1軍のボールはもうすごいボールじゃないですか。だから、フルスイングをすると、逆にダメなんですよ。それは逆に分かったというか。

フルスイングをしてしまうと、コンタクト率も落ちたり、ミートも率も落ちたり、スイングの時にズレが出たり、速いボールなので刺されたり…。全然打てないっていうのがあって、速いボールは逆に利用する。利用してバットの芯で打てるかどうか。勝手に飛んでいくって言ったらおかしいですけど。

僕たち(3軍)だったらアマチュア、独立とかの中で、2軍でも調整中のピッチャーとかだと、それだけ出力が出てないピッチャーなので、それをやったとしても飛ばない。そこで、力もいるっていう。2つの引き出しを持っておけば違うなというのも感じましたね。改めて。

ドラフト7位の萩原哲(左)とポーズ。創価大→巨人と同じルートをたどった=2022年10月

ドラフト7位の萩原哲(左)とポーズ。創価大→巨人と同じルートをたどった=2022年10月

丸の「前で捉える」助言で右前打

――誰かに言われたのか

保科やってて感じました。

――1軍の違いを感じた投手は

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