おかわりVS大谷翔平は最高のロマン もう見られないのが悲しい…/物語のあるデータ

今年中に500本塁打に到達するでしょうか。「おかわり君」こと西武中村剛也内野手(40)の通算本塁打です。昨年までに471本を放ち、過去8人しかいない大台を目前にします。昨年は故障もあって17本に止まりましたが、量産ペースは衰えを見せません。一方で三振数は史上初めて2000を超えました。現役選手の中、だれより「飛んでる男」は「飛んでもない男」でもあります。本人は30本を目標に、年内一気の突破を目指します。

プロ野球

◆中村剛也(なかむら・たけや)1983年(昭58)8月15日、大阪府生まれ。大阪桐蔭で高校通算83本塁打を放ち、01年ドラフト2巡目で西武入団。08年にリーグ最多の46本塁打で初タイトルを獲得し、本塁打王6度は歴代3位。打点王4度、ベストナイン7度。15年プレミア12日本代表。プロ通算2042試合に出場し、打率2割5分4厘、471本塁打、1342打点。175センチ、102キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1億5000万円。

48本を2度

中村剛は1月末、自主トレを公開して、今年の目標を語った。「できれば30本ぐらいは打ちたい。ここ何年も30本打てていないし、しっかり打てるよう準備している」。過去8人しかいない記録を、今年中にクリアするつもりのようだ。

プロ22年目となった昨年は17本に止まった。本塁打王は、26本で浅村栄斗(楽天)近藤健介(ソフトバンク)ポランコ(ロッテ)の3人が受賞した。

中村剛は9本差をつけられてのリーグ7位。48本を2度(09、11年)記録した男からすれば寂しい数字に見えるが、ペースではタイトル男たちに負けていない。

本塁打を評価する指標に「本塁打率」がある。1本の本塁打を打つのに何打数を要したか、というもの。「打数÷本塁打数」で求められる。

本文残り74% (1555文字/2101文字)

徳島・吉野川市出身。1974年入社。
プロ野球、アマチュア野球と幅広く取材を続けてきた。シーズンオフには、だじゃれを駆使しながら意外なデータやエピソードを紹介する連載「ヨネちゃんのおシャレ野球学」を執筆。
春夏甲子園ではコラム「ヨネタニーズ・ファイル」を担当した。