【DeNA南場智子オーナー塾】新人に説く、お客様が喜ぶ真の「デライト」とは/前編

DeNA南場智子オーナー(62)の講義をお届けします。

1月にDeNA本社を訪問したルーキー9選手に、約40分にわたり熱く語りました。「Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」や「タクシーGO」など、手がける事業内容の説明の他、今季にかける思いや、野球界の重鎮に聞いた「大成する選手としない選手」の違いを伝授。ビジネス界で名をはせるオーナーの言葉を、新人たちが聞き入りました。

前後編の前編です。

プロ野球

DeNA本社を訪問した新人に約40分、熱血講義

DeNA本社を訪問した新人に約40分、熱血講義

「フルフルのシーズンを13回…めちゃくちゃ経営努力」

DeNAがどの事業においても一番大事にしているのが「デライト」っていう概念です。

お客さまにデライトを提供する。デライトは「喜び」っていう意味なんだけど、この喜びの中でも、どちらかというと、顔がぱっと明るくなるような、お客さまが「え、こんなこともしてくれるのDeNA」っていう、ちょっと想像を超えるような喜びのイメージですね。

ちょっと輝いているようなニュアンスを持ってる言葉。それが私たちが世の中に提供し続けたいなと思ってるものです。

ベイスターズは11年の年末に取得して、12年から(プロ野球に)参戦してます。だから、干支(えと)がちょうどひと回りとちょっとして、今、フルフルのシーズンを13回経験しました。

その間、めちゃくちゃいろんな経営努力をしてきました。DeNAが買う前は1試合あたり1万5000人。そこから比べると今は3倍近くまでになりました。一時、稼働率が99%くらいになっちゃって、100億円くらいかけて増設をしました。そこでまた98%になって。

オリンピックを横浜スタジアムでやることになって増設をして、エレベーターもたくさん作ったんですけど、コロナになってしまって。動員数も減るわけなんですが、また98%くらいまで復活してます。去年は観客動員数でレコードを記録しました。

12年、ハイタッチする当時の中畑監督。率先してファンを大切にした

12年、ハイタッチする当時の中畑監督。率先してファンを大切にした

「中畑さんが身を挺してファンサービス」

ただ、そこまでは経営努力で頑張ったんだけど、なんでこんなにお客さまが来るようになったのかというと、まず最初、チーム、とても弱かったです。最初のシーズンは、とてもじゃないけど優勝を争うような戦力ではなかった。

だけど、ユーザーが増えてるのは、(当時の監督の)中畑さんがすごく頑張りました。もうとにかく、身をていして自分がお客さんを引きつけるっていう形で頑張ってくださったんですよね。

ファンサービスにも力を入れるっていうポリシーを持ってたんですけど、中畑さんもそれに完全に協力してくれて、ファンサービスをすごくやってくれました。その背中を見て、選手たちもファンサービスによく協力してくれるチームとなって、いい時も悪い時も必ずメディアに対して発信をするということを続けてくれた。

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1998年3月生まれ。東京都あきる野市出身。都立富士森では硬式野球部に所属。中大商学部を経て、2020年4月入社。同年10月から野球部配属で同12月から巨人担当、24年1月からDeNA担当を務める。26年は巨人担当。
趣味は海外サッカーなどのスポーツ観戦、映画鑑賞、サウナ。下手くそだけどマイブームはゴルフ。好きな食べ物は地元の八王子ラーメン。