【九州Jクラブ漫遊記〈8〉大分編】3年ぶりに復帰した片野坂監督が描くJ1復帰

九州育ち、九州在住記者による「九州Jクラブ漫遊記」。

第8回はJ2大分トリニータです。

3年ぶりの古巣復帰となる片野坂知宏新監督(52)を取り上げます。

1月6日の新体制発表では、就任1年目での「J1昇格」を公言しました。

第1次政権時代は、J3だった16年から指揮を執り、19年からJ1で3シーズン。当時、攻撃面に特長がある「カタノサッカー」で旋風を起こしました。

“充電期間”をへて帰ってきた指揮官に、復活劇への期待が高まります。

サッカー

■2024年九州サッカー協会管内のJクラブ■

【J1=2チーム】

アビスパ福岡、サガン鳥栖

【J2=4チーム】

V・ファーレン長崎、大分トリニータ、ロアッソ熊本、鹿児島ユナイテッドFC

【J3=3チーム】

FC琉球、テゲバジャーロ宮崎、ギラヴァンツ北九州

1月6日に新体制発表会見

3年ぶりとなる古巣での采配。

片野坂監督は、声を弾ませた。

新体制発表に、大卒ルーキー2人や下部組織からの昇格組3人など新加入8人らと出席。

「今シーズンはどういう戦いにしようかと、気持ちが高ぶっています」。

2021年12月20日、退任会見で涙をこらえる大分片野坂監督

2021年12月20日、退任会見で涙をこらえる大分片野坂監督

第1次政権時の悔しさを晴らす覚悟だ。

古巣復帰の経緯について「大分が好きで、トリーニータへの思いがありました。6年ここで監督を務め、よい思い出をつくらせてもらいました。21年に降格させ、悔しい思いがあった。常にもう1度チャンスをいただけたら、という思いがあった。チャンスをいただき、決断した」

そう言って、目を輝かせた。

「勝ち点は60以上。得点は60以上、失点は40以内」

就任即J1復帰の夢を描く。

今季目標はシンプルだ。

「使命は1日でも早くJ1に昇格すること。若くポテンシャルがある選手を成長させ、たくましくタフに戦える集団をつくることが大事。それが私に課された使命」。

数値目標も具体的に設定している。

本文残り72% (1894文字/2642文字)

スポーツ

菊川光一Koichi Kikukawa

Fukuoka

福岡市博多区生まれ。93年入社。所属部署、担当歴は総務、整理、写真、報道、ソフトバンク、Jリーグ、高校野球など。
海外取材歴は写真部時代の00年シドニーパラリンピック、01年マリナーズ・イチローなど。15年九州写真記者協会・プロスポーツ組写真部門賞受賞。
スポーツ歴は野球、陸上中・長距離。大学で九州学生駅伝出場。