辰吉寿以輝の現在地〈24〉10年かけてたどりついたタイトル戦、313秒の一部始終
平成のカリスマ、丈一郎(54)を父に持つ辰吉寿以輝(28=大阪帝拳)
日本初の親子世界王者につながる道を一途に歩みます。
プロ10年目の初タイトル挑戦は、壮絶な失神TKO負けでした。
寿以輝は王者中嶋一輝(31=大橋)の左フックで、記憶を失いました。
聖地・後楽園ホールが騒然となった、試合の詳細を振り返ります。
ボクシング
世界に手が届くチャンス、負けられない
24年12月12日、後楽園ホール。
ボクシングの聖地には、試合が進むにつれて、観客の数が増えていった。
メインは東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ。
王者中嶋に、寿以輝が挑戦する。
壁には垂れ幕が下がり、満員の観客が明るく照らされたリングを見つめていた。
スーパーバンタム級は、井上尚弥が4団体統一王者として君臨する。
ただ井上には階級アップの話題がつきまとっている。
これから3年も4年も同じ王座を保持することは考えにくい。
井上が階級を上げた場合、最大で4本の王座が空位になる可能性がある。
単純に考えて、それぞれの団体で王座決定戦が行われるのであれば、8人の選手に世界タイトルマッチのチャンスが訪れる。
日本では世界挑戦をするために、国内タイトルか、東洋太平洋のような地域タイトルを獲得する必要がある。
裏を返せば、タイトル保持の経験さえあれば、世界タイトルに近づく可能性が高い。
寿以輝にとって、中嶋に勝つことは、世界挑戦に最短距離で近づくことを意味する。
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広島市生まれ。2000年の入社からバトル、相撲、サッカー、野球を担当して、13年からオリンピック担当。
14年ソチ、16年リオデジャネイロを取材して、18年平昌、21年東京は五輪班キャップを務める。東京五輪後に一般スポーツデスク。
大学時代はボクシング部で全日本選手権出場も初戦敗退。アマチュア戦績は21勝(17KO)8敗。
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