【無料会員記事】辰吉寿以輝の現在地〈30〉覚悟の再起戦、漂っていた不穏な空気

平成のカリスマ、丈一郎(54)を父に持つ辰吉寿以輝(29=大阪帝拳)。

日本初の親子世界王者につながる道を一途に歩みます。

6月7日に半年ぶりの再起戦を迎えました。

自身が希望した3試合連続のサウスポー戦。

相手はフィリピンスーパーバンタム級12位のアリエル・アンティマロ(22)。

前日計量から不穏な空気を漂わせた刺客は、凶暴な牙を隠し持っていました。

ボクシング




前日計量を一発でパスし、明るい表情の辰吉寿以輝=2025年6月6日、大阪市内のJBC関西事務局

前日計量を一発でパスし、明るい表情の辰吉寿以輝=2025年6月6日、大阪市内のJBC関西事務局

計量一発パス、順調だった減量


6月6日正午過ぎ、大阪市内の日本ボクシングコミッション(JBC)関西事務局。

繊維問屋が集まる堺筋本町の一角に古めかしいビルがある。

薄暗い廊下を通り、がたがたと揺れる旧式のエレベーターを2階に上がると、フロアの一角にJBCがある。

記者がビルに向かって歩いていると、ちょうど寿以輝が近くのコインパーキングに止めた車からおりて、JBCに向かうところだった。

ほおはこけているが、表情は明るい。

減量は順調なようだ。

手には、妻の優さんに渡された食事を入れた、縦長の保冷バック。

いつものスタイルだ。


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スポーツ

益田一弘Kazuhiro Masuda

Hiroshima

広島市生まれ。2000年の入社からバトル、相撲、サッカー、野球を担当して、13年からオリンピック担当。
14年ソチ、16年リオデジャネイロを取材して、18年平昌、21年東京は五輪班キャップを務める。東京五輪後に一般スポーツデスク。
大学時代はボクシング部で全日本選手権出場も初戦敗退。アマチュア戦績は21勝(17KO)8敗。