【無料会員記事】辰吉寿以輝の現在地〈31〉このままKO負けも…想定外の8ラウンド

平成のカリスマ、丈一郎(54)を父に持つ辰吉寿以輝(29=大阪帝拳)。

日本初の親子世界王者につながる道を一途に歩みます。

6月7日の再起戦は、波乱含みの展開となりました。フィリピンスーパーバンタム級12位のアリエル・アンティマロ(22)との試合を詳報します。

ボクシング




1回、アンティマロ(左)の左ストレートを浴びる寿以輝

1回、アンティマロ(左)の左ストレートを浴びる寿以輝

1ラウンドラスト30秒、あごが浮いた


6月7日、エディオンアリーナ大阪第2。

寿以輝の再起戦8ラウンドのゴングが鳴った。


1回

寿以輝はガードをこれまでよりも拳1個分高く上げて、左ジャブをついて、距離を縮める。アンティマロは、低めにガードを構えたサウスポースタイルで様子見の構え。寿以輝陣営から「相手を動かしていけよ」という声が飛ぶ。寿以輝は距離を測り、近づくと右ボディーフック、右フックをヒットさせた。アンティマロは時折、遠い間合いから鋭い左ストレートを放つ。そしてラスト30秒で、いきなりの左ストレートが寿以輝にクリーンヒット。寿以輝のあごが浮いた。

記者の採点はアンティマロ10-9寿以輝


2回、アンティマロ(左)をロープに追い詰める

2回、アンティマロ(左)をロープに追い詰める

2回

アンティマロは、1回終盤に寿以輝にダメージを与えて勢いづいた。遠い間合いから大きく踏み込んで、ワイルドなパンチをフルスイングする。左ストレート、右フックを連続でヒット。まるで寿以輝に体当たりするように飛び込む。1分過ぎにはアンティマロが大きく踏み込んだ際に、頭がぶつかった。眉間(みけん)からの出血は、偶然のバッティングと判断された。終盤にも痛烈な左ストレートをヒット。寿以輝は動きが一瞬止まり、ダメージを感じさせた。

アンティマロ10-9寿以輝


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スポーツ

益田一弘Kazuhiro Masuda

Hiroshima

広島市生まれ。2000年の入社からバトル、相撲、サッカー、野球を担当して、13年からオリンピック担当。
14年ソチ、16年リオデジャネイロを取材して、18年平昌、21年東京は五輪班キャップを務める。東京五輪後に一般スポーツデスク。
大学時代はボクシング部で全日本選手権出場も初戦敗退。アマチュア戦績は21勝(17KO)8敗。