ガールズケイリン取材中、時々耳にするのが「私また『9』だ」「私『5』なんて珍しい」などの会話。この数字、着順ではなく2日間の枠順を足したもの。例えば前者は初日が3枠、2日目が6枠で、後者が1枠と4枠、という感じだ。

あるガールズ選手いわく「内枠に入ればいい位置を取れる可能性が上がる」。実際、今年8月末までの枠順別連対率を見ると、1枠が16・7%で1位。2枠が15・2%で続き、6位が7枠の13・3%、7位が6枠の12・7%。昨年1年間でも1位と2位は1、2枠で、6位と7位が7、6枠。「男子より枠順にこだわりがあるかも」という選手の言葉もうなずける。

そんな中、24日にJKAが「ミッドナイト競輪は10月から1番車から競走得点上位順に並べる」と発表。「ラインとか分からないが、内枠を買えば当たりやすい」というボートレース的な発想で購買意欲を刺激したいのだろうが、問題はラインのないガールズも含まれること。内枠と外枠で有利不利が歴然とした状況での実施は疑問が残る。

選手の中には「先行を見せて(好位に)入れてもらえるように」とか「Sを取る練習をしないと」など前向きな声もあるが、位置取りで勝負する選手には死活問題。さらに期末になると競走得点が代謝ボーダーの選手や、代謝リセットとなる47点前後の選手は、枠順が不利だと分かっているミッドナイトに参加するだろうか。補充はもちろん、欠場選手続出の可能性すらある。JKAはぜひ再考してほしい。ガールズのヒモ穴車券を好んで買うユーザーの1人としても、お願いしたい。