競輪、楽しんでいますか?
川崎競輪「アーバンナイトカーニバル」(G3)は吉沢純平の優勝で幕を閉じた。東京五輪とオールスター競輪のはざまで、やや目立たないシリーズではあったが、実力拮抗(きっこう)で迫力あるレースが多かったように思う。
何と言っても吉沢の復活は喜ばしい。今年前半は落車による右鎖骨骨折、練習中の左アキレス腱(けん)断裂と呪われていたが、直前の函館G2サマーナイトフェスティバルで復帰。今開催も連日番手戦だったとはいえ、2予、準決、そして決勝と3連勝で久々に存在をアピールした。「もう自力でも十分戦えそうです」。宿口陽一のG1高松宮記念杯Vで盛り上がる関東勢に、今度は実力者が戻ってきた。
同じ関東の雨谷一樹も連日レースぶりが光った1人だ。本当ならチームスプリントの第1走として東京五輪で脚光を浴びるはずだった。だが、出走権を取れず、ナショナルチームを卒業した経緯がある。当方のような外野には、雨谷の「(五輪の)チームスプリントを見て“自分があの場所にいたら”と想像したら…すごいですね」と言う心の内までは分からない。ただ、今後は「足を使ってでも好位を確保して、そこから仕掛けるスタイル」で五輪の分まで力を発揮することだろう。
「やはり競輪は地元だ」と思わせてくれたのがベテラン白戸淳太郎だ。開催直前は「何かひとネタありませんか?」という当方の問いに「いや~、実はずっと膝が痛かった上にぎっくり腰までやってしまって…厳しいですよ」と話していた。ところが地元3割増しとはよく言ったもの。ふたを開けてみれば、厳しい展開の準決を執念の中割り3着でクリアするなど、闘将ぶりを随所に発揮。同選手の“泣き”はいつものことで、話半分に聞いてはいるのだが…。とにかく、さすがでした。
連日積極的な仕掛けとスピードを披露した門田凌、カマシ、イン粘りと戦法の幅を広げた内山雅貴ら、若手の活躍も目立った。次はS級S班など強豪を相手に大暴れするところを見せてほしい。
最後に、ガールズによる「アーバンナイトヴィーナス」決勝は尾方真生が完全V(4連勝)を飾った。持ち前のダッシュ力に積極性も光り、まさに無敵。目標とする暮れのガールズGP出場はおろか、優勝の可能性も十分だ。
ちなみに尾方は五輪女子オムニアム銀メダルの梶原悠未について「面識はないけど、養成所の時に“長距離の選手だけど、短距離のスピードもすごい選手がいる”という話は聞いていました。すごいですね」と話していた。2人ともおめでとう! 未来は光り輝いている。【栗田文人】




























