【松井律・競輪黙示録スペシャル】

◆12R:2予A 今の郡司浩平の強さを表現するには、同じレースを走った選手の言葉を用いれば、たやすい。

1予10Rで郡司の上がりタイム「9秒2」のまくりに食い下がった岩本俊介は「とにかく『圧』がすごい。自転車に力が伝わっているのがよく分かるし、人の後ろでドリフトしたのは初めてですよ」と驚きを隠せなかった。

3番手にいた松岡健介は「いつ仕掛けるのかとドキドキしてしまって、勝手に自分の足が削られていく感じ」と、岩本の言う「圧」を分かりやすく解説した。

郡司が「調子を見る上で一番重要」と位置づける初日は、非の打ちどころがない内容だった。

今日のレースでは、早くも郡司 VS 松浦悠士が実現した。4月の武雄G3で松浦が振り切れば、前回の岐阜G3は郡司がねじ伏せる。両者の対戦は、まさに「令和の名勝負数え歌」だ。

ここ数場所の内容は郡司がリードしており、自信も感じられる。「セッティングを大胆にいじる必要はない。満足いく走りができているし、やっても微調整ぐらい」と、修正が必要なポイントがないのだろう。

対する松浦も決して出来が悪いわけではないが、北津留翼にまくられたショックの色は隠せなかった。

山田英明、古性優作も交えたメインの攻防。外枠の山田や古性がいったんレースを動かし、郡司は松浦よりも先に仕掛ける。岡村潤の流れ込みで、本線は(2)-(8)-全。押さえは(2)-(3)(5)(9)-(1)(3)(5)(7)(8)(9)。