強豪が集う2予A、4個レースを中心に行われる。ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)は、その中から12Rの山田諒を大抜てき。浅井康太を振り切るのは至難の業だが、捨て身駆けではなく、4角勝負での準決進出を期待した。

ヤマコウ(右)は2予A・12Rの山田諒に期待を寄せた(撮影・村上正洋)
ヤマコウ(右)は2予A・12Rの山田諒に期待を寄せた(撮影・村上正洋)

地元の小嶋敬二は前受けから巻き返せず9着で敗退して「地元の期待に応えられなくて申し訳ない」とうなだれていた。小嶋よ、お前は走るだけでも価値のある選手だ。この先何年地元G3を走れるか分からない。「2日目以降も小嶋らしく走ってくれ!」という言葉を贈りたい。

大垣G3を制した宮本隼輔をはじめ113期の活躍が目覚ましい中、今回の新しい顔は山田諒。1予6Rの2周逃げ切りは力強い1着だった。「きっかけは3月の向日町だった」という。「同期同部屋の小林泰生さんを先行で破ったことで自信がついた」と語った。長距離種目でナショナルチームに在籍していた小林の存在は山田にとって大きなものだったらしい。

S級特昇を決めた6月岸和田決勝も驚くほど強かった。「これからも先行で名前を売っていきたい」というが、誘導のペースが上がったことに対してどう思っているのか。

「押さえて駆けるのはきついが、もがく距離が短くなったからどっちもどっちですかね。最初に前に出て、そのまま押し切るのが理想」と迷いがなかった。

今節は「不破(将登)さんや浅井(康太)さんの前を回って、先行で4角勝負がしたい」という。明確な目標設定は伸びる秘訣(ひけつ)。2予A・12Rで浅井とワンツーが決まれば、さらに上位で戦える逸材だ。(日刊スポーツ評論家)