浅井康太が優勝してからもう1年がたつ。昨年の決勝は柴崎淳が脇本雄太の番手を回り、絶好の展開を生かし切れなかった。

しかし、その失敗を糧に、彼の勝負に対する気持ちは確実に変わったと思う。結果を恐れず勝負すると、G1制覇は後からついてくる。

ヤマコウが好発進を期待する梅川風子
ヤマコウが好発進を期待する梅川風子

逆に、ワンチャンスをものにしたのが昨年のGPトライアルの梅川風子だった。石井寛子の先行を内からまくって優勝。ガールズGP出場を決めた。なかなかの勝負強さだったが「初めての参加で、ゴールした瞬間はこれでいいのかなと思った」(梅川)優勝だった。

しかし、1年がたち状況も変わった。「昨年のように気楽に走れる立場ではないが(優勝を)取るべくして取る存在になりたい。そのためには、レースのミスを少なくしたい」と気を引き締める。

梅川の長所は物おじしないところだ。1番車を得たことで、位置取りも有利に進められる。気をつけなければいけないのは、位置取りを意識し過ぎて後方に置かれること。

特に、先行力がある奥井迪や佐藤水菜には注意が必要だ。最終ホームでどちらかの選手を後方に置けば、先に仕掛けて幸先のいいスタートが切れると思う。(日刊スポーツ評論家)