【天野保彦のオレに任せろ】

 SG連続優勝が手中に入った。「オレに任せろ」の天野保彦は、12R優勝戦で荒尾聡に渾身(こんしん)の◎を打つ。準決12Rを速攻で快勝。ドドドが軽減し、マシンの状態は高レベルだ。湿走路での戦いが確実だけに、走路を知り尽くしているのは好材料。SS王座決定戦で得た自信を生かし、3回目のSG制覇とみる。

 ◆12R 荒尾がぶちに近い湿走路を難なく攻略した。準決12R6枠から飛び出すと1周3角で早くも先頭へ。「乾いているところを知っているので、思い切って突っ込めた。これは地元の利」と会心のレースを振り返った。遠征選手からは「どこを走ったらいいのか、分からなかった」との声が続出しただけに、ホームのアドバンテージは計り知れない。

 ファイナルは湿走路。状況により走路は微妙に変化する。降雨中か曇りか、雨量が多いか少ないか。対応してどう走ったらいいのか。経験が最も多く詰まっているのは、間違いなく地元選手だ。ただ1人の飯塚勢が、準決に続き走路を味方につける。

 フレーム一式を交換し、苦しめられたドドドが軽減したのは大きい。「準決より良くなった。少しあるが、乗れないほどではない」とようやく合格点を与えた。最高峰レースを制したエンジンはトップレベルで、弱点がなくなった以上、V可能の状態とみる。

 「SSを勝った後の地元SGが大事」と何度も公言してきた。自信がなければ出ないセリフだ。「スタートの切れはいい」。武器の速攻をさく裂させ戴冠。仲間の胴上げが待っている。

 強敵は青山。準決11Rを快勝し3連勝。抜群の飯塚実績は魅力だ。ランク1位の鈴木ももちろん侮れない。雨で3番手評価としたが、準決10Rの内容は光る。(3)-(1)(2)-(1)(2)(4)(5)を厚めに(1)(2)-(3)-(1)(2)(4)(5)も買う。