古性優作(26=大阪)が、最終2角3番手まくりを決め、昨年10月の久留米(熊本代替)以来、通算4度目のG3優勝を飾った。

 近畿のオールラウンダーが、富士山バンクで躍動した。逃げた取鳥雄吾の3番手を確保した時点で勝負あり。追走した村上義弘が平原康多を止める好アシストも味方にした。「レースをしっかり動かせた。村上さんが後ろだと安心してレースができる」と、うれしそうにほおを緩めた。決勝に進んだ全日本選抜から中3日での開催。「正直、しんどかった」と思わず苦笑いしたが、連日“自在古性”の走りを貫いた。

 「静岡のファンの方は熱くて、走っていて楽しかった。年末戻って来られるように」。今、最もG1に近い男が、日本一熱いファンの前でGP出場を誓っていた。【山本幸史】