33期のルーキー、中村杏亮(23=飯塚)が敢闘賞を受賞した。

決め手となったのは、昨年10月山陽G2若獅子杯をデビューわずか1年2カ月18日で優勝。デビュー初Vが最速グレードレースVでのG2制覇という快挙を高く評価された。

「若獅子杯の時はタイヤもエンジンもすごく良くて。スタートも自信があったし想定通りで不安なく行けたのが大きかった」と初優勝の時を振り返った。

同期には昨年、先にSGを走っている黒川京介がいる。「自分はSGは2級車の時には出られなくて、黒川が先にSGへ出てたんで、すごく悔しくて。同じレースだと負けたくない。養成所の時から黒川が一番の良きライバルですね。今は少し向こうが先に行っている分、お互い切磋琢磨(せっさたくま)ですね」と黒川とはレースでお互いを奮い立たせる存在でもある。

今後の目標は「G1優勝ですね。特に地元・飯塚のG1、ダイヤモンドレースか開設記念は欲しいですね」ときっぱり。

師匠の久門徹は中村が破るまではデビュー最短グレードレース制覇の保持者でもあった。今は道中で前を抜いていくレースが増えてきたが、「(さばきについては)師匠からは『深くは考えるな』と言われてます。内か空いたらいく位の臨機応変ですね。なんでも内とかなんでも外では勝てないですから。さらに『失敗はしろ!』と言われます。『失敗した時はちゃんとカバーするから』と言ってくれる」。そんな心優しき師匠の薫陶を受けて、中村は今年もさらなる強さを身につける。