男子100メートル予選2組でサニブラウン・ハキーム(東京陸協)は向かい風0・6メートルの条件下、自己記録に並ぶ10秒05の1着で5日(日本時間6日未明)の準決勝に進んだ。多田修平(関学大)、ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)も予選を突破。日本勢3人が準決勝に進むのは五輪、世界選手権を通じて初めて。


男子100メートル予選で10秒05を記録し1着で準決勝進出を果たしたサニブラウン(撮影・河野匠)
男子100メートル予選で10秒05を記録し1着で準決勝進出を果たしたサニブラウン(撮影・河野匠)

 多田は6組で10秒19の4着、世界記録保持者で今大会を最後に引退するウサイン・ボルト(ジャマイカ)が10秒07の1着。ケンブリッジは10秒21の4組4着だった。


 男子1万メートルはモハメド・ファラー(英国)が26分49秒51で3連覇。九電工に所属するポール・タヌイ(ケニア)が3位に入った。


第1日


▽男子100メートル予選

2組 1 サニブラウン・ハキーム(東京陸協)10秒05=準決勝進出


サニブラウンのコメント 「ちょっと寒くて心配だったけど(体は)動いた。緊張しなくて大丈夫なのかな、という感じだった。まずまずだった。切り替えて準備していく」


男子100メートル予選 10秒05で準決勝進出を決めたサニブラウン・ハキーム(右端)(共同)
男子100メートル予選 10秒05で準決勝進出を決めたサニブラウン・ハキーム(右端)(共同)

4組 4 ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)10秒21=準決勝進出


ケンブリッジ飛鳥コメント 「ちょっといまいちかな。最後に形を崩してしまった。多少力が入ってしまった。(フライングがあったが)気にならなかった。やはりこの雰囲気は楽しいと感じている」


男子100メートル予選4組、10秒21で4着となったケンブリッジ(撮影・河野匠)
男子100メートル予選4組、10秒21で4着となったケンブリッジ(撮影・河野匠)

6組 4 多田修平(関学大)10秒19=準決勝進出


多田修平コメント 「(ボルトの隣のレーンで)すごい盛り上がりだった。前半1位でいけたので良かった。途中まではいける(先着できる)かなと思ったけど、後半力んでしまった。そこを修正していきたい」


男子100メートル予選6組を10秒07で1着のボルト(左)と10秒19の4着で準決勝進出を果たした多田(右端)(撮影・河野匠)
男子100メートル予選6組を10秒07で1着のボルト(左)と10秒19の4着で準決勝進出を果たした多田(右端)(撮影・河野匠)

<準決勝に日本人3人は初>

 男子100メートルは大会史上初めて日本人3選手全員が24人で争う準決勝に進んだ。3選手とも1次予選を通過して2次予選に進んだ例は2009年ベルリン大会などである。ただし当時の準決勝は現在より狭き門の「ベスト16」だったため、単純に比較はできない。


男子100メートル予選で10秒07の6組1着でゴールするボルト(左)(AP)
男子100メートル予選で10秒07の6組1着でゴールするボルト(左)(AP)

<ボルト最多4度目の優勝へ余裕の走り>

今大会を最後に現役引退する男子短距離のスター選手、ウサイン・ボルト(30=ジャマイカ)が100メートル予選に登場した。10秒07の6組1着で余裕の通過を果たし、大会単独最多の4度目の優勝に向けて滑り出した。9秒58の世界記録を持つボルトは5連覇が懸かる400メートルリレーにも出場する予定。


▽男子1万メートル

1 モハメド・ファラー(英国)26分49秒51

2 チェプテゲイ(ウガンダ)26分49秒94

3 タヌイ(ケニア)26分50秒60


男子10000メートル決勝を制したファラー(右)(撮影・河野匠)
男子10000メートル決勝を制したファラー(右)(撮影・河野匠)