陸上男子の桐生祥秀(21=東洋大)が日本人初の100メートル9秒台をマークした。決勝で追い風1・8メートルの中、9秒98で3年連続3度目の優勝。伊東浩司が98年に記録した10秒00の日本記録を19年ぶりに更新した。

<9秒台あれこれ>

 ◆年齢 最年少は14年6月にブロメル(米国)がマークした18歳11カ月3日。最年長はキム・コリンズ(セントクリストファー・ネビス)の40歳1カ月24日。

 ◆歴代記録で桐生は 世界で126人目。世界歴代1位のボルトは9秒58。9秒98は世界歴代99位タイ。

 ◆国・地域 日本は27カ国(・地域)目の9秒台選手の輩出となった。

 ◆国別ベスト3 最多は米国。タイソン・ゲイの9秒69を筆頭に、50人。9秒58の世界記録保持者ウサイン・ボルト擁するジャマイカは16人で続く。3位は9人で英国。

 ◆アジアでは カタールは2人。ともにナイジェリア出身のフェミセウン・オグノデとサミュエル・フランシス。バーレーンはケマーリー・ブラウンとアンドリュー・フィッシャー。ともにジャマイカからの国籍変更。中国は蘇炳添が9秒99を2度マーク。モンゴロイド(黄色人種)では2人目。

 ◆1回で騒ぐな!? 国際陸連のデータで、9秒台最多回数はアサファ・パウエル(ジャマイカ)で何と97回。2位はジャスティン・ガトリン(米国)の56回、3位はモーリス・グリーン(米国)で53回。ボルトはその後に続く52回。

 ◆簡単に比較はできないが…今年の世界選手権では 金のガトリンが9秒92、銀のコールマンが9秒94、銅のボルトが9秒95。9秒98で決勝を走ったとすれば4位。