正月の風物詩、東京箱根間往復大学駅伝(2、3日)を、日本陸連マラソン強化戦略プロジェクトリーダーで横浜DeNAランニングクラブ総監督の瀬古利彦氏(61)が徹底解説。選手、監督、解説者として知り尽くした全10区間のポイントを深掘り。

<箱根1区解説>

 選手はもちろんだけど、一番緊張するのは監督かもしれない。うまくスタートが切れれば、残りが楽になる。逆にここで失敗すると、残り9区が終わったようなものだから。監督の多くは8キロ手前の八ツ山橋の出口のところで待っている。その表情を見るだけで、チームの状態が分かるね。六郷橋を渡りきると、残りは3キロ。ここまで来れば監督も一安心。頭は2区以降に切り替わるんだ。