男子マラソンの川内優輝(32=あいおいニッセイ同和損保)が4日、都内で3日連続となる会見を開いた。

2日はアシックス社、前日3日はあいおいニッセイ同和損保に続き、この日はスポーツイヤホンブラント「Jaybird」とのスポンサー契約を発表した。

さすがに明日5日はないが、川内は「中には3日連続でお越しいただいている記者の方もおりまして。ありがとうございます」とあいさつ。契約に至った理由について次弟の鮮輝(28=Jaybird)への充実したサポート体制に加え、音楽をレースへ向けたメンタル面の調整に利用していることを挙げた。

埼玉・春日部東高時代に「メンタルコントロールとして音楽は重要」と気が付いたという。同じコースを走り続けると、練習意欲がマンネリすることもあるが、「テンションが高まる曲を聞くと、走りにいこうという気持ちになる。音楽は弱い心を前向きな気持ちにしてくれる」。基本的にはハードロックやヘヴィメタル、ユーロビートとテンポの速く「テンションが上がる曲」を好み、レースへ気持ちを高めるという。2人組メタルダンスユニット、BABYMETAL(ベビーメタル)が歌う「Amore-蒼星-」や「GJ!」などがお気に入り。反対にレースで緊張している時は「Every Little Thing」の「fragile」など落ち着いた曲を聞くという。

日本人として31年ぶりに優勝を果たし、プロ転向を決意したボストンの前も「Amore-蒼星-」を聞いていた。その歌詞には「憂鬱(ゆううつ)な雨雲破って 24時間走り続ける 走り続ける運命(さだめ)」とある。そういえば、レースは大雨で、その後の運命を切り開いた。もう32歳。これ以上の成長を疑問視する声があるのも事実。ただ、そんな憂鬱(ゆううつ)など吹き飛ばし、走り続けていく。