選手の育成やスポーツの普及に貢献した指導者に贈られる「ミズノスポーツメントール賞」の表彰式が23日、都内であった。日本を競歩の強豪国へと育て上げた日本陸連の今村文男・五輪強化コーチ(52)はシルバー(副賞100万円)に選ばれた。

15年世界選手権、16年リオデジャネイロ五輪、17年世界選手権と連続し、日本のメダル獲得に貢献したことが評価された。富士通でもコーチを務める今村氏は「ミズノスポーツメントール賞は表彰される人のリストなどを見る側だと思っていた。(受賞の)一報を聞いた時は『えっ、私が』と驚きました。推薦していただいた陸上関係者の方に感謝申し上げたい」と話した。

14日にあった50キロの日本選手権で日本記録を塗り替えた鈴木雄介(31=富士通)はレース後、内定を決めた世界選手権(9月開幕・ドーハ)に出場するか悩んでいた。20年東京オリンピック(五輪)へ強化を優先するため、辞退も選択肢に入れていたが、出場を決意した。世界選手権は日本人最上位のメダルで東京五輪の切符をつかめる。今村氏は「東京に出るためにどうしたら、いいのかというのが原点にあった」と説明。また暑熱の経験も東京へと生きると考えたという。

鈴木は5月は休養を優先し、6月はスペインへの遠征を予定していると明かした。