国学院大がチーム史上最高の総合3位に食い込んだ。

昨年の7位を上回る躍進をもたらしたのは最終10区の殿地(どんじ)琢朗(2年)。5位でタスキを受けると約1分先行する東京国際大、明大を猛追。中盤以降は帝京大を含めた4校の競り合いになったが、残り1キロの日本橋でスパートし、3秒差で帝京大を振り切った。

「冷静で余裕がありました。残り300メートルできつくなったので早めに仕掛けて正解でした」。

アンカー起用が決まったのは何と4日前の年末30日。駅伝シーズンになっても貧血で体調不良が続いたが、食事とサプリメントで回復。3候補の中から殿地を指名した前田監督は「練習を見て決めた。彼には20キロではなく23キロを走り切る力がある」とゴールの瞬間、目に涙を浮かべた。主力の4年生を並べた往路の優勝はならなかったが、もう1つの目標を達成。チームテーマの「歴史を変える挑戦」を実らせた。