日本記録66メートル00を誇る北口榛花(はるか、22=JAL)が風との付き合い方に悩んだ。4投目の58メートル36が記録となり、60メートル69で優勝した佐藤友佳(ニコニコのり)、59メートル07で2位の山下実花子(九州共立大)に及ばなかった。

この日の長居は風が強く、選手たちが「まわっていた」と表現するコンディション。北口は「風が強かったけれど、みんな同じ条件。自分のやりはどちらかというと、ふんわりと飛んでいくけれど、それをやると風に流される。どうにかして低く投げるのを考えていた」と苦しい展開を振り返った。

2連覇を目指した1日の日本選手権では、初優勝を飾った佐藤に2センチ及ばず2位。新型コロナウイルスの影響でチェコにいるコーチから直接の指導を受けられず、文章と動画によるコミュニケーションが続いた。欧州では感染拡大が深刻で「11月に行く予定を立てていたけれど、チェコの状況が良くなくて年内(の渡航)は断念しました」と状況を説明。悔しさの残る今季最終戦となったが「社会人なので脱しないといけない」と自らに言い聞かせ、取材エリアを後にした。【松本航】