全日本大学女子駅伝が31日行われ、名城大が史上2校目の5連覇を達成した。1区から順調なスタートを切り、2区の高松智美ムセンビ(4年=大阪薫英女学院)が自身が持つ区間記録(12分20秒)を更新する12分01秒の快走でしっかりとリードを広げた。その後も着実にたすきをつないで、女王の座を守った。名城大は6度目の優勝。2011年(平23)~15年に5連覇を成し遂げた立命大に並ぶ史上2校目の偉業を成し遂げた。米田勝朗監督は「この地でしっかりと結果を出して、歴史に名を刻みたい」と次の6連覇を見据えた。
今大会は、シード校と各地区代表17校とオープン参加1チームを合わせた26チームが出場した。
◆最終順位
(1)名 城 大 2時間02分59
(2)大東文化大 2時間05分35
(3)拓 殖 大 2時間06分23
(4)立 命 館 大 2時間06分30
(5)日本体育大 2時間06分56
(6)大阪学院大 2時間07分07
(7)城 西 大 2時間07分10
(8)松 山 大 2時間07分18
※ここまでシード権
(9)東北福祉大 2時間08分46
(10)関 西 大 2時間09分05
(11)大阪芸術大 2時間09分17
(12)中京学院大 2時間09分24
(13)関西外国語大 2時間09分57
(14)福 岡 大 2時間10分18
(15)佛 教 大 2時間10分27
(16)鹿屋体育大 2時間11分00
(17)兵 庫 大 2時間11分14
(18)中 央 大 2時間11分23
(19)順 天 堂 大 2時間11分25
(20)筑 波 大 2時間11分33
(21)環太平洋大 2時間17分38
(22)新潟医療福祉大 2時間19分07
(23)札幌国際大 2時間19分40
(24)石 巻 専 修 2時間23分10
(25)中 京 大 2時間24分03
(OP)東北学連選抜 2時間28分53
◆レース経過
1区=6・6キロ(仙台市陸上競技場~仙台育英学園)
◆スタート
午後0時10分、杜(もり)の都・仙台で、大学女子最高峰の戦いの号砲が鳴る。ほぼ一団で、全26チームが、競技場から飛び出す。スローペースだが、ポツンと1校、東北学連選抜が出遅れた。
◆4キロ過ぎ
大東大の吉村が交錯し、転倒するアクシデント。すぐ立ち上がり力強く先頭集団につくが、終盤に転倒の影響か、遅れだす。
◆6キロ付近
上位争いは、一気に激しくなる。日体大・保坂と名城大・山本の争いに。女王の名城大・山本が一気にスパートし引き離して、区間賞。トップでたすきをつなぐ。
(1) 名城大
(2) 松山大 +7秒
(3) 日体大 +7秒
(4) 城西大 +7秒
(5) 大阪学院大 +11秒
(6) 関西外大 +12秒
(7) 大阪芸大 +14秒
(8) 東北福祉大 +15秒
2区=3・9キロ(仙台育英学園~仙台育英学園)
◆1キロ付近
トップでたすきを受けた名城大の高松智美ムセンビの独壇場か。快調に走り出す。
◆第2中継所
やっぱり、名城大の高松智美ムセンビの独壇場。文句なしのひとり旅。自身が持つ区間記録(12分20秒)を更新する快走。12分01秒(速報値)でたすきをリレー。
(1) 名城大
(2) 日体大 +23秒
(3) 城西大 +29秒
(4) 松山大 +47秒
(5) 東北福祉大 +48秒
(6) 大阪学院大 +49秒
(7) 立命館大 +51秒
(8) 大東文化大 +59秒
3区=6・9キロ(仙台育英学園~仙台市太白区役所前)
◆1キロ過ぎ
日体大が2位で、名城大を追う。期待の1年生、山﨑りさがダイナミックな走り。
◆5キロ付近
1位でたすきを受けた名城大の主将、和田が堅実な走りで、リードをしっかりと守る。その後方では、立命大も主将の飛田が奮起。城西大を抜き3位に浮上した。
◆第3中継所
名城大が笑顔のたすきリレー。大きなリードを保って、主将の和田が、責任を果たす。約1分20秒差の2位で日体大、3位で立命大。4位城西大、5位大阪学院大。ここからが勝負の後半戦。
(1) 名城大
(2) 日体大 +1分19秒
(3) 立命大 +1分27秒
(4) 城西大 +1分42秒
(5) 大阪学院大 +1分53秒
(6) 松山大 +2分09秒
(7) 大東文化大 +2分22秒
(8) 東北福祉大 +2分26秒
4区=4・8キロ(仙台市太白区役所前~五橋中学校前)
◆2キロ付近
名城大は1年生の谷本がしっかり走る。リードを保って着々。チャーミングな眼鏡も特徴的。頂点がくっきり見えてきた!?テレビ解説のQちゃんこと高橋尚子さんも「1年生とは思えない走り」と絶賛。
◆第4中継所
名城大の谷本は終盤、かなり苦しそうな表情だが、踏ん張る。最後は歯を食いしばり、トップでリードをまもって、エースの小林へ。谷本も区間新の快走だった(15分37秒=速報値)。
(1) 名城大
(2) 日体大 +1分29秒
(3) 立命大 +1分52秒
(4) 城西大 +2分31秒
(5) 大東文化大 +2分36秒
(6) 大阪学院大 +2分57秒
(7) 東北福祉大 +3分
(8) 松山大 +3分02秒
5区=9・2キロ(五橋中学校前~朝日生命ビル前)
◆1キロ付近
エース区間。注目は名城大の小林。そして、9位で受けた拓大のスーパー1年生、不破。
◆1キロ付近
注目の拓大の1年生・不破聖衣来(ふわ・せいら)。1キロを3分10秒ほどで入る。上々。表情ひとつ変えずペースを刻む。ピアスがきらりと光り、その走りを彩る。
◆3キロ過ぎ
注目の拓大の1年生・不破聖衣来がまず1人抜く。隣をまるで、相手がいないかのようなペースで、目もくれず走り抜けていく。半端ない走り。続いてもう1チーム抜く。あっさりと2人を抜いてこの時点で7位に。
◆7キロ過ぎ
不破聖衣来が6人抜きで、一気に3位浮上。もはや異次元の走り。
◆第5中継所
名城大に続き、大東大。そして不破の拓大の順でたすきをつなぐ。9位でたすきを受けた不破は、上位を走る実力者を一気に6人抜き。3位まで順位を上げた。28分00秒(速報値)で、区間記録29分14秒を大幅に更新。
(1) 名城大
(2) 大東文化大 +2分07秒
(3) 拓殖大 +2分16秒
(4) 日体大 +3分06秒
(5) 大阪学院大 +3分14秒
(6) 立命大 +3分20秒
(7) 松山大 +3分41秒
(8) 城西大 +3分46秒
6区=6・7キロ(朝日生命ビル前~仙台市役所市民広場)
◆3キロ過ぎ
名城大、大東大、拓大の順で最後の勝負どころへ。名城大は独走状態。アンカーの増渕が、着実にVへとひた走る。
◆ゴール
名城大が優勝! 圧倒的な強さで、史上2校目の5連覇を成し遂げた。
◆2位
2位は大東大。1区で吉村が転倒するアクシデントはあったが、粘りきった。
◆3、4位
3位は拓大。不破の力走もあり、初めて表彰台に。続く4位に立命大。
(1) 名城大
(2) 大東文化大 +2分36秒
(3) 拓殖大 +3分24秒
(4) 立命大 +3分31秒
(5) 日体大 +3分57秒
(6) 大阪学院大 +4分08秒
(7) 城西大 +4分11秒
(8) 松山大 +4分19秒
◆出場チーム
◆シード校
名城大、大東文化大、日体大、立命大、関大、大阪学院大、城西大、松山大
◆各地区代表校
札幌国際大、東北福祉大、石巻専修大、筑波大、拓大、順大、中大、新潟医療福祉大、中京学院大、中京大、大阪芸大、佛教大、関西外大、兵庫大、環太平洋大、福岡大、鹿屋体大
◆オープン参加
東北学連選抜チーム