自転車競技オリンピック初の金メダル獲得に向け、ブリヂストンおよびブリヂストンサイクルが開発した自転車が、20年東京オリンピック(五輪)自転車競技トラック種目の日本代表に正式採用されることが決まった。

24日、都内で同社が会見を開き発表した。ブリヂストンサイクル社の川端真澄執行役員によると、同社と日本自転車競技連盟(JCF)が、東京五輪に向けた自転車を開発し始めたのが17年10月。同社としては、五輪で日本代表に、チームとして自転車を提供するのは初めてのことになる。同社の北野秀樹常務執行役員は「地元で最も速く走れる自転車」と、その性能に胸を張る。JCFの中野浩一トラック委員長も、「機材も充実。選手の力もついてきた。来年は本気で金メダルを取れるところにまで来た」と、自信をのぞかせた。また、リオデジャネイロ五輪代表の窪木一茂も「地元でメダルを取ることが自転車を少しでも知ってもらうきっかけになる」と話した。

五輪のトラック種目で日本勢のメダルは、84年ロサンゼルス五輪の個人スプリントで、坂本勉が銅メダル、04年アテネ五輪の団体スプリントで銀メダル、08年北京五輪のケイリンで永井清史が銅メダル。廃止になった種目で、96年アトランタ五輪の1キロタイムトライアルで十文字貴信が銅メダルを取った4個だ。しかし、まだ金メダルはない。