アンニョンハセヨ~(こんにちは)!アン・シネです。夏まであと少し。もうちょっとだけ雨とお付き合いしなくてはいけませんね。でも、雨は天からの恵み。そう考えれば、ぬれた葉っぱの美しさがもっとわかるのかもしれません。「アン・シネのサランヘヨGOLF」では、今週も季節に合ったテーマを続けます。「雨の日のゴルフ2」。グリーン上ではどんなことに気をつけたらいいのか、一緒に考えましょう。


ボールをマークしに行く足の裏、ピッチマークを直すグリーンフォークの感触にも情報!
ボールをマークしに行く足の裏、ピッチマークを直すグリーンフォークの感触にも情報!

雨は、同じグリーンをいつもとまったく違うものに変えてしまいます。いつ降り出したのか、どれだけ降ったのか、水がたまりやすいグリーンなのかどうか…。情報をいろいろなところから吸収して、分析する。私たちプロゴルファーは、常にそういう作業をしながらいつもプレーしています。

雨水をたっぷり吸いこんだグリーンは軟らかくなるため、グリーンに向かって打つショットから狙いどころを考えなくてはなりません。それまでよりボールがあまり転がらないことを考えて打つようにしましょう。

グリーンに上がったら、いいえ、グリーンに上がる前から、あらゆる方法でその状態を見ましょう。自分が打ったボール、他のプレーヤーが打ったボールがどれだけ転がったか、どんなふうに止まったか。グリーンに乗ってからは、ボールをマークしに行く間の足の裏の感覚、グリーンフォークでピッチマークを直す時の感触でも情報は得られます。

もちろん、雨が降り始めたばかりなら、それほどグリーンは軟らかくなっていませんね。でも、ずっと降っているのならボールがグリーンの上で“目玉”になるくらいになっているかもしれない。こうなると、遅いグリーンに変身しています。


当たり前ですが、遅いグリーンではボールを強く打たなければいけません。水をたっぷりと含んだ芝に邪魔されるので、ラインにも乗りにくい。これがどれくらいなのかを判断できれば、雨でも上手にパットが打てるはずです。

難しいのは、プレー中、急に強い雨が降って来た時です。それまでグリーン上をよく滑っていたボールが、突然、滑らなくなる。グリーンのスピードが遅くなったためですが、それを考えずに打ってしまうとものすごくショートしてしまうことになる。でも、急に降った雨だと、水がしみ込んでいるところといないところでスピードが違ったりもするので、そのあたりの加減が難しいというわけです。

雨でなくとも、朝露にぬれた早朝のグリーンに比べ、おひさまが高くなり、乾いてきたグリーンはどんどん硬く、速くなります。こんな風に、自然の状態をいつも体で感じながらプレーすることが、うまくプレーするためのコツです。気にするだけで、スコアは全然違ってきますよ。


取材構成 遠藤淳子(清流舎)

撮影 河野匠

協力 ザ・インペリアルCC(茨城県稲敷市)