アンニョンハセヨ~! アン・シネです。あっ、暑中お見舞い申し上げます、って日本ではごあいさつするんですってね。ええと…。モウシアゲマス~! これで合ってます? さて、「アン・シネのサランヘヨゴルフ」。今週は「朝の練習法」です。スタート前をどんなふうに過ごすか、大切な時間を有効に使いましょう。


体をほぐして、暑さに慣れてからプレーしたい
体をほぐして、暑さに慣れてからプレーしたい

 みなさんは、コースに到着してスタートするまでを、どんなふうに過ごしていますか? ギリギリ到着で「ふぅ~、間に合った」なんて言ってる人は問題外。精神的にも落ち着かず、いいプレーなんてできませんよ。朝から一杯ひっかける? あらあら、それでは夏の1日、脱水症状を起こしてしまいます。危ないからできれば、やめてくださいね。

 練習すると疲れちゃうから体力温存でお茶だけ飲んでる? う~ん。体力温存も悪くないけど、涼しいクラブハウスから急に暑いコースに出るのもあまりお勧めしません。できれば少し、体をほぐして、暑さに慣れてからプレーしたいものです。

 ストレッチなどで体をほぐすのは、ケガの防止にも大切です。では、その後、どんなふうに過ごせばいいでしょうか。限られた時間の使い方が、その日のスコアに大きく影響します。


その日の球の傾向を受け入れて、それを頭に入れてラウンドします
その日の球の傾向を受け入れて、それを頭に入れてラウンドします

 スタート前のルーティンは、プロでも人それぞれ。ですから、ワタシがどんなふうにラウンドに備えているかをお話ししましょう。

 練習場で最初に持つクラブは52度か58度のウエッジ。時間もないので、ここから、1番手おきにクラブを大きなものに持ち替えて、5~6球ずつ打ちます。意識としては、体をほぐすような気持ちです。

 チェックするのは、その日の球の傾向です。アマチュアのみなさんだと、体調によって全く球筋が違うケースもあるでしょう。「今日は右にスライス気味だな」とか「左に出るなぁ」などと感じたら受け入れる。ムキになって直そうなどと考えてはいけません。もうすぐスタートなのですから間に合わないに決まっています。それよりも、その日の球の傾向を潔く受け入れて、それを頭に入れてラウンドするのです。

 いつもよりボールが右に出るのなら、その分、ターゲットを左めに取る。ティーアップする位置を工夫する。クラブ選択を考える…。対策はいくらでもあるはずです。

 58度のウエッジから打ち始めた日は、PW、8I、6I、4W…と番手を上げていきます。52度から始めた日は、9I、7I、5I…といった具合です。でも、どちらも必ず、最後にはドライバーを打ってみる。こうしておけば、誰でも緊張するスタートホールのティーショットに心身ともに準備が整うというものです。

 夏の青空にきれいな弾道を描くナイスショット~! それをできるだけ生かすためには、コースマネジメントで失敗しないこと。そのためにも、体をほぐしながら、その日の自分の球筋を確認しておきましょう。行ってらっしゃ~い!


◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

◆撮影=河野匠

◆取材協力=ザ・インペリアルCC(茨城県稲敷市)