アンニョンハセヨ~。アン・シネです。年度末が近づき、卒業式を迎えた学生さんや、早くも新入社員の研修が始まり、緊張した顔の方も見られます。みなさんのまわりはどうですか?日本ツアーはすでにシーズンが開幕。ピリピリしたムードが漂っています。今年も応援してくださいね。

さて、今週の「サランヘヨゴルフ」のテーマは「春、久しぶりのゴルフ」です。冬眠のように、クラブを握らなかった方も、プレーはしていたけど体が動いていなかった方も、これを読んで元気に春を迎えてください。


久しぶりのプレーはリズムとテンポだけに集中してください
久しぶりのプレーはリズムとテンポだけに集中してください

ワタシたちプロゴルファーはゴルフをするのが仕事です。でも、オフシーズンに長く休んで久しぶりにきちんとプレーするときには、いろいろ気を付けることがあります。それは、いきなりクラブを振り回したり、強く打ったりしないこと。練習量も少ないし、寒さで体が固まっているときにそんなことをしたら、体が悲鳴を上げてしまいます。ケガもしやすくなるので、くれぐれも気を付けてください。

では、どうやってプレーすればいいのでしょうか。大切なのは、いきなりクラブを大きく振り回したり、スイングテクニックを必死で考えたりしないことです。それよりも、体が覚えているリズムとテンポだけに集中してください。それだけを気を付けていれば、肉体的にもスコア的にも大けがをすることはないはずです。


あわてず、じっくり、ですね
あわてず、じっくり、ですね

クラブ選択も無理をしないことです。その距離を打つギリギリのクラブではなく、余裕を持って1番手大きなものを持つくらいの気持ちでいましょう。春になったとはいえ、気温もまだ低く、体も回らない中でのプレーです。言い換えれば、冬眠から覚めたばかりのクマみたいなもの。寝ぼけた体に無理をさせないようにゆっくりと覚醒することです。

ワタシの場合は、いったんすべての欲望を捨てることから始めます。いいスイングがしたい、いいショットが打ちたい、飛距離を出したい、いいスコアで回りたい…。そうした「欲」を手放し、自分の体の記憶を信じてプレーするのです。そうすれば、まだ万全ではない体の状態で無理をすることもないし、自分のペースで元のゴルフを取り戻すことができるからです。

もちろん、アマチュアのみなさんだって、冬眠前のゴルフは体が覚えているはずです。あわてず、じっくり、体でそれを思い出していくのが、春先のゴルフの秘訣(ひけつ)だと思ってください。

思いっきりクラブを振れる日はもうすぐそこまで来ています。後ほんの少しのガマンですから、まずはリズムとテンポ。そして自分を信じること。忘れないでくださいね。


 ◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

 ◆撮影=河野匠

 ◆取材協力=ザ・インペリアルCC(茨城・稲敷市)