どーもです。今日紹介するのは、PING「G425」シリーズの2モデルあるHBのうち、アイアンタイプの「クロスオーバー」になります。このクロスオーバーですが、歴代モデルに挑戦しつつも「結局アイアン型を選択できるのはそれなりの自信のある方」という結論に落ち着いてきました。もちろん、見た目の問題もありますけどね。果たして今作は、この結論を覆せるのか!? さっそく、いってみましょう。


まずは見た目から。


マットブラックの仕上げに変更されていますが、イメージ的には先代とは別モノに感じました。前作はバックフェースのトゥ側にボリュームがある感じでしたが、今作はフラットになっています。ただし、トゥ側のボリュームゾーンが多くなっているので、実はトゥ側にボリュームがあるのは変わらないのかも知れません。

フェースはセミラージかもしれませんが、先代より気持ちコンパクトになったイメージかな。黒のせいかな!? 確実に言えるのは、高さは抑えられたということですね。

ソール幅はちょうど良い感じですかね。トレーリングエッジがしっかり設定されていて、抜けは良さそうです。

ネックはグースです。バックフェース下部のボリュームを見る限り、先代よりもより低重心を意識しているように見えました。スクリューウエートもより後方下部に変更されていて、深重心も意識していそうです。

構えてみるとこんな感じ。いや~、なんか先代よりもトップラインが薄く、フェースも思った以上にコンパクト。見た目では「ボクで打てるのかな!?」なんて不安にかられる見た目でした。

今回試打したモデルは、オリジナルシャフト「ALTA J CB SLATE」SフレックS装着モデルの#3。スペックは、ロフト角20度、ライ角59度、長さ39.75インチ、総重量350.8g、バランスD0.5。シャフトスペックは、重量60g、トルク3.4、中調子。

持ったみた感覚ですが、重量的にはまずまずの重さ。グリップはHBよりも気持ち細めに感じたけど、気のせいかな!? シャフトを手でしならせてみると、HBと同じような硬さのイメージですが、しなりポイントはほぼ中央に感じました。ワッグルくらいでは、ヘッドはそれほど動きません。素振りしてみると、振り抜きは良さそうですが、正直「当たるかな!?」でした。


実際に打ってみると、見た目の不安とは裏腹に思ったほどの難しさはありませんでした。でも、やはり球の上がり方はHBに軍配です。200y辺りをオートマチックに、より簡単かつ安心感をもって打ちたいなら、ボクレベルにはHBがいいですね。ただし、これまでの歴代クロスオーバーで感じた〝敗北感〟はなく、「これなら、ボクでも打てるかも!?」と思わせるモノはありました。とはいえ、結構シビアです。HBほどミスショットをカバーしてくれませんからねw


弾道はこんな感じで

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS40.7m/s、初速54.4m/s、打ち出し角15.0度、バックスピン量3073.9rpm、サイドスピン-753.2rpm、飛距離205.2y

【ベスト】

HS40.9m/s、初速54.5m/s、打ち出し角15.0度、バックスピン量2963.0rpm、サイドスピン-469.5rpm、飛距離209.0y


打感は弾き系です。先代は「ムニュッとしたやわらかさ」としていますが、今作では「あれ、これ芯食ったかな!?」と思うくらい打感は変わっていました。音もやや高めですね。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道的には、中弾道かな。しっかり芯を食っても、球の上がり方は抑えられたイメージですね。これ以上スイングで上げようと思うと、いろんなミスが出そうです。スピン量はやや少なめのイメージですね。まあ、今や見る機会がなくなった絶滅危惧種ともいえるロングアイアンよりは確実に打ちやすいと思いますけど!


出球傾向ですが、ボクのスイングでやや強めのドロー系。やはりコンパクトで操作性が高い分、スイング通りの球が出そうなイメージでした。


振り感は、かなりシャープに振り切れますね。バランスが軽い分ヘッドの挙動が少ないイメージですね。どこからギュンとしなる感じではなく、クラブ全体が自然にしなるイメージでしたが、つかまえようと思えばつまるし、逃がそうと思えば逃がせそうでもありました。


今回ボクが試打したが限りでは、このスペックでHS40~43m/s辺りにオススメ。歴代敗北感を感じてきたクロスオーバーシリーズですが、今回のモデルは「ん!? ボクでも使えるかも!?」と勘違いしそうな扱いやすさは感じました。とはいえ、このタイプを選ぶ理由は、ボクには正直ないかもしれません。「アイアン好き」「弾道を操りたい」などの理由がなければ、個人的にはより扱いやすさのあるウッドタイプで充分かなと・・・。確実に言えることがあるとすれば、〝歴代モデル中最も扱いやすさのあるモデル〟ということです。


<PING「G425 クロスオーバー」HB>

■KAZ’ sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:7▽操作性:9▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:7

■ヘッド:ボディ=17-4ステンレス、フェース=FORGEDマレージング綱C300

■ロフトバリエーション:#2=18度、#3=20度、#4=22.5度

■シャフト(重量/トルク/調子):カーボンシャフト「ALTA J CB SLATE」(X=69g/2.9、S=60g/3.4/中調子、SR=55g/3.6/中先調子、R=50g/3.6/先調子)。「ALTA DISTANZA BLACK 40」(R=43g/5.7/先調子)。「PING TOUR 173-85」(X=87g/2.2/手元調子、S=82g/2.3/中元調子、R=73g/2.8/中調子)。「TENSEI CK Pro Orange」(80S=82g/3.2/元調子)。スチールシャフト「AWT 2.0 LITE」(S=98g/1.6、SR=93g/1.8/中調子、R=87g/1.9/中先調子)。「NPRO950GH neo」(S=98g/1.7、R=94.5g/1.9/中調子)。「NSPRO MODUS3 TOUR105」(X=112g/1.6、S=106.5g/1.7、R=103g/1.9/元調子)。「NSPRO MODUS3 HYBRID」(S=91g/2.8/元調子)。

■価格:カーボンシャフト「ALTA J CB SLATE」「ALTA DISTANZA BLACK 40」「PING TOUR 173-85」装着モデル各1本3万9600円。「TENSEI CK Pro Orange」装着モデル各1本4万8400円。スチールシャフト「AWT 2.0 LITE」「NPRO950GH neo」「NSPRO MODUS3 TOUR105」装着モデル各1本3万5200円。「NSPRO MODUS3 HYBRID」装着モデル各1本4万8400円。※全て税込み