どーもです。ガーミン「アプローチR10」の登場は衝撃的ですよね。思わず「スカイトラックから変更か?」などと思ってしまいましたが、測定方法が変わってしまうのも…。個人的なこだわりですけどね。コロナの影響で緊急事態宣言が出てしまい、試打で利用しているメトログリーン東陽町は時間短縮営業になりました。この時ロッテ葛西への移行も考え、スカイトラックで実際に計測してみると、わずかですがボールによる差が出ていたので断念しました。それくらいこだわってやっているつもりですが、そもそもボク自身の好不調で変わることもありますけどね(笑)。そんなわけで、今月の筒康博氏のコラムをお届けします。ガーミンには筒氏も注目していましたよ!


個人購入すべし!超コスパ弾道測定器GARMIN「Approach R10」


コンパクトな弾道測定器は今までにもいくつか登場していますが、発売直後から人気沸騰中のGARMIN「Approach R10」は非常に魅力的な製品です。スマホアプリ「Garmin Golf」を使用して、たくさんの計測項目をサクサク計測できます。KAZさんが使用しているカメラ式の弾道測定器「SKY TRAK」とは計測方法も各項目の起点や定義も異なるので精度の優劣を論じること自体ナンセンス。スタイリッシュでかわいいデザインのレーダー弾道測定器、GARMIN「Approach R10」ならコスパは言うことなし。練習や試打をする際の「自分基準」があれば、「ひとりゴルフ体験主義」だってできますよ!


インパクト軌道とフェース向きの角度差「Dプレーン」


ボールの飛びには「3つの要素」A:ボール初速B:打出角C:スピン量がありますが、インパクト時のヘッドとボールの物理的な衝突によって「内訳」が決まります。ボールの飛び方を計測する弾道測定器は「Dプレーン」をもとに計算され数値を表示しています。例えば「フェースを返してドローを打て」のアドバイスは、感覚的でしかありません。実際には「インパクト軌道に対してフェースが閉じている」、つまり「差」ができたことによってバックスピンの軸が傾いたため左に曲がるだけです。ちなみに「サイドスピン」という表示は、バックスピンの軸の傾きを直感的に理解するための用語(造語?)です。全てのショットにはバックスピンが発生します。もし皆さんがスライスで悩んでいるなら、インパクト軌道とフェース向きの「差」を修正しなければなりませんが、三次元でみなければいけないので「難しい」「解らない」と感じている人が非常に多いのです。

 

そもそも「インパクト」ってどこ?


インパクトと言っても、各種の弾道測定器ごとに「定義」が異なります。「GEARS」や「フライトスコープ」は、フェース面がボールに触れた時(インパクトタッチ)を起点に打点やフェース面を測定しています。「トラックマン」の場合はボールが潰れた起点をもとに計測しています。ハードの誤差ではなく、そもそもインパクト地点が異なるのです。


一方、スイング(フォーム)としてのインパクトは、弾道測定器とは定義や使い方が人によっても大きく異なります。例えば「インパクトで頭を残せ」のアドバイスの場合では、ボールが飛び出し視界から消えるまで非常に長い時間をインパクトとして使っているはずです。つまり、ハード&ソフトともにインパクトは場所も意味も全然違うので注意が必要です。


弾道測定器を誤解した「レッスン」「フィッティング」にご注意!



改めて言いますが、ドップラーレーダーを使った弾道測定器は「ボールの飛行」をレーダー測定し計算しています。つまり「今のショットはどんな弾道だったのか?」をみる機械です。カメラ式の弾道測定器は、ボールやヘッドを撮影計測し計算しています。クラブやショットを比較する時の「基準」として使う事をお勧めしますが、レッスンやフィッティングにおいては「機械を使う人の読み解き方」つまりソフトが重要です。例えば、弾道測定器で表示される「インサイドアウト:○度」の数値。どの機械(ハード)かを知らずに「Dプレーン」を誤解していると、クラブの動きも身体の動きも間違った方向に向かってしまうのでご注意ください。


ちなみに、世界のクラブメーカーは明らかに「Dプレーン」を理解した上でものつくりを行っていることが製品から見ることができます。今年の秋アイアンは近年稀に見る当たり年と言えるほど、カッコイイデザインだけではなく、ヘッド設計や重心位置も確実にブラッシュアップしていることがわかります。


アイアンシャフトもEI(剛性分布)が重要


ドライバーシャフトの新作が続々登場してきますが、アイアンに装着されているシャフトも同じくらい重要です。詳細は後日公開予定ですが、アイアンシャフトにもEIグラフ(剛性分布)を使って特性を分類してみると「振りやすい」や「当たる」などのシャフトに対する好き嫌いの理由の裏付けに利用できます。

ビジュアルや感性にビビッ!と来たアイアンを見つけてから、シャフトを選ぶ形で良いと思います。「スイングが安定していない」とか、「もっと上手くならないとシャフトが解らない…」なんて言っていても「ピッタリ自分に合ったアイアンシャフト」なんて夢のような話にはなりません(笑)


別にシャフトを語れなくたって良いんです! 「なんか、シャフトが違う気がする」くらいの声が自分のクラブから聞こえてきたら、重さや硬さも含めて違ったモデルを使ってみる機会が訪れたと考えてみて下さい。当たり前ですが、パターシャフトだってメチャクチャ重要。打感や打球音も変わりますし、タッチやストロークリズムだって変化します。


文・構成/猿場トール


■筒康博 さまざまなゴルフメディア&YouTubeに登場。プロアマ問わず8万人以上にスイング&ギアのアドバイスを経験。インドアゴルフレンジKz亀戸店3Fにギア&コーチング専門スタジオ「5DIMENSION GOLF」をオープン。さまざまな各種機器&データを駆使し、ゴルファーの「感性」をブラッシュアップする。


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