どーもです。グローブライドの新モデル「オノフKURO」シリーズですが、今日紹介するのはUTです。オノフのUTは歴代「フェアウエーウイングス」の名で親しまれてきましたが、なんと、今作では「ユーティリティウイングス」に変更されていました。なぜ歴代の名称を変えたのか。その意図が試打からくみ取れるでしょうか。と、自分でハードルを上げていますな…(汗)。何はともあれ、いってみましょう。


まずは見た目から。


やや小振りに変更された先代フェアウエーアームズに対して、ユーティリティウイングスはややボリュームアップされた感じ!! トゥ側には新たにウエートを装着。「スムーススポッドソール」も、先代よりもやや後部に下げられていました。

フェースはセミディープ。大きさは先代とほぼ同様ですが、形状的にはやや丸みを帯びた感じでした。

ボディもセミディープ。コンパクトなのは先代同様ですが、新作はハイバックとなっていました。3Uはロフト角21度で変更はないけど、こうしてみると新作はより上を向いている感じに見えますが…

後ろ姿です。

構えてみるとこんな感じ。ヘッド体積自体の変更はないけど、よりシャープに見えましたね。ソールから見ると大きめに見えるけど、クラウンから見るとシャープに見えます。なんか不思議!!

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「CBT:622I」Sフレックス装着モデルの3U。スペックは、ロフト角21度、ライ角59度、長さ39.25インチ、総重量357g、バランスD1。ヘッド体積120cm3。シャフトスペックは、重量64g、トルク3.5、中元調子。


試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップは太め好きなボクには、やや細めかですが、まあ許容範囲。シャフトを手でしならせてみると、結構しっかり感があって、ボク的にはSフレックスらしいS。しなりポイントは中間よりもほんの気持ち手元かな。UTにアイアン用のシャフトを採用したのは先代からだったと記憶していますが、素振りしてみると、結構しっかり振っていかないと…みたいな印象でした。


実際に打ってみると、確実に先代の遺伝子を引き継いだモデルかなって感じ。素振りのイメージ通り、やはりしっかり振っていかないと球が上がりません。っていうか、ボクレベルではしっかり振っても球の上がり方は今イチかなって感じでした。先代はしっかり当たってやや高めの中弾道でしたが、新作は中弾道イメージです。でも不思議なことにスピン量は先代よりは確保されているイメージなんですよね。実際、スカイトラックデータ的にも約500rpm増えていました。飛距離は200yオーバーで、先代試打時から約2年がたち、ボク自身は劣化しているはずですが、飛距離は3~5y伸びている結果となりました。21度で200yは、ボク的には飛んでいます。今回のオノフKUROのウッド系は平均的に飛距離が伸びていましたね!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS40.1m/s、初速55.2m/s、打ち出し角12.8度、バックスピン量3822.6rpm、サイドスピン-664.8rpm、飛距離202.8y

【ベスト】

HS39.8m/s、初速55.5m/s、打ち出し角12.9度、バックスピン量3733.6rpm、サイドスピン-756.8rpm、飛距離203.2y


打感は弾き系。結構カッチリ感がありましたね。FW同様ドライバーとは違うイメージですが、FWほどのパキパキ感はない感じで、FWほど球離れは速くない感じかな。音は切れ味のある中高音系でした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道的には中弾道。正直、もう少しだけ上がって欲しい感覚はあるかな。個人的には、「上がりやすさ=扱いやすいクラブ」だと思っていますので。もちろん、オノフAKAとのすみ分けもあると思いますが、さすがに先代よりも低めだと、印象的には「もう少しだけ上がりやすくして~」と思っていました。


出球傾向は、ボクのスイングでいい感じのドロー系。先代はほぼストレート~フェード系だったと思いますが、それよりもつかまりがいいのか、バランスの問題なのかはわかりませんが、結果的にボクのスイングでいい感じのドロー系が打てました。


シャフトフィーリングですが、FWよりも全体的にしっかり感がある感じ。FWは先端部の剛性の高さを感じましたが、このシャフトは前述通り、全体的しっかり感がある感じ。その分、ある程度たたけそうなイメージですが、逆を言えばある程度たたく必要のあるシャフトかもしれません。そういう意味では、最低限レベルブローで打てないと弱っちい弾道になってしまうかも…


今回ボクが試打した限りで、このスペックで最低でもHS41~42m/sほ欲しいかな。技術的には、最低限レベルブローは求められそうな印象です。そう考えると、ドライバー&FWよりもやや味付けがハードにも感じますが、この辺が「ユーティリティウイングス」に名称変更した要因かなって。ちょっと強引ですが、それ以外は思い付かないので…。ある意味、オノフKUROらしいモデルかなって思いました。

<グローブライド「オノフ ユーティリティ ウイングス KURO(2021)」UT

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:8▽操作性:9▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=17-4ステンレス、フェース=ハイマレージングプラス、ウエート(7g=タングステン合金)

■ロフトバリエーション:3U=21度、4U=24度、5U=27度

■シャフト(重量/トルク/調子):「CBT:622I」(S=64g/3.5/中元調子)

■価格:1本3万8500円(税込み)