どーもです。キャスコのニューモデル「UFO by POWER TORNADO DD」(以下DD)を試打出来ました。キャスコのパワートルネードと言えば、UTに新風を吹き込み、金字塔を打ち立てたモデルですよね。気が付くと「パワートルネード8」の試打が最後で、それ以降は打てていなかったので、これを機に同シリーズのF(FW)ゾーン、U(UT)ゾーン、I(アイアン)ゾーンに加えなんとW(ウエッジ)ゾーンまでカバーされていたので、今回全てを借りて試打してみました。というわけで、まずはDDからいってみましょう。


まずは見た目から。


ソールを見る限りやや小振りで、ひと昔前のドライバーといった感じ。

でも、フェースをみるとちょっと特殊な形状です。トップラインがストレートっぽく、さらにトゥ側の幅が確保されているので、UTのような形状になっていますよね。UTから派生したドライバーでしょうが、それを納得できる形状ですね。

ボディはシャロー。シンプルな形状ですね~!

後ろ姿です。

構えてみるとこんな感じ。ヘッド後部の縁がこのクラブのキモ。「Universal Wings」と命名されていますが、このウイングに角度を付けることで空気抵抗が減り、ヘッドがより安定するようです。また、実は43.5インチの短尺モデルで、ヘッド体積も330cm3と小振りですが、ヘッド重量は205gとやや重めになっているようです。さすがに構えてみると短尺には気付きますが、ヘッドの投影面積的には45.5インチ460cm3モデルを構えたときとほぼ変わらない印象でした。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「Falcon shaft for DD」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角58度、長さ43.5インチ、総重量309g、バランスD1。ヘッド体積330cm3。シャフトスペックは、重量56g、トルク4.3、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップは気持ち細めですね。シャフトを手でしならせてみると、Sにしてはやや柔らかめかなって感じ。しかも、グリップして右手の先辺りにやや柔らかさを感じました。でも、しなりポイントは真ん中あたりでした。ワッグルしてみると結構ヘッドは動く印象で、素振りしてみるとややヘッドがかえろうとする動きが強かった印象です。重心角が大きめに感じました。


実際に打ってみると、まず驚くのが飛距離です。43.5インチの短尺なのに3球平均245yって!!  45.5インチモデルとなんら遜色ない結果だし、ベスト248yってぶっちゃけ飛んでいますよね。これは個人的なスイングの問題になりますが、普段いかにインパクト効率の悪いスイングをしているかってことが、ここで証明されてしまいました(汗)。もちろん、メーカー的にも短尺にすることでミート率を上げて飛ばすことが狙いだとは思いますが、ボクにとっては現実を突きつけられる結果となったのでした。素振りで感じたヘッドのかえりやすさですが、腐れフッカーのボクはインパクトでフェースがかえらないように意識して、インパクト後にはそのままフェースを打ち出し方向に押し出すイメージでほぼストレート弾道が打てました。それにしても複雑だなぁ…w


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS43.0m/s、初速62.4m/s、打ち出し角14.2度、バックスピン量3217.4rpm、サイドスピン-230.2rpm、飛距離245.4y

【ベスト】

HS43.0m/s、初速62.4m/s、打ち出し角14.3度、バックスピン量2883.8rpm、サイドスピン-206.3rpm、飛距離248.4y


打感は弾き系。芯を食ったマイルド感も若干あるけど、それも含めて総合的に判断すると弾き系かな。音はやや高めでしたが、弾き系に感じたのはこの音の影響もあるかもしれません。


弾道はこんな感じで


スカイトラックの弾道データはこちら


弾道的には高弾道で、ロフト通りにしっかり上がります。スピン量ですが、動画はややトゥヒット気味でしたが、それでもいい感じのスピン量イメージ。スカイトラックデータ的にも2700rpm辺りでした。でも、「ちょっと上から入ったか!?」のときは3300~3400rpmとやや多めなんだけど、しれでもしっかり距離が出ているという不思議なモデルでした。


出球傾向は、ボクのスイングで軽いドロー系。かなりフェースかえらないように、さらにそのフェースを打ち出し方向に押し出すイメージでほぼストレートが打てましたが、つかまりは結構いいモデルかと思います。


シャフトフィーリングですが、ボク的には結構手元から真ん中辺りにかけてしなりを感じるモデルでした。特に切り返しからダウンで手元のしなりを感じますが、ギュンとクイックにしなるではなく、なだらかにしなる感じなので、違和感にはなりませんでした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS38~42m/s辺りにオススメかな。基本性格的にはオートマチック系モデル。つかまりは結構いいモデルなので、フェードヒッターからスライサー向けでしょうね。最大の特徴は短尺で、ミート率を上げて飛ばすという思想でしょう。ボクのようにインパクト効率が悪い人にオススメです(笑)。45.5インチモデルでしっかり芯食いショットが打てるなら、短尺にする必要はないと思います。しっかりインパクトできるなら、長い方が飛距離も確保できますからね。でもボクのようにその確率が低いなら、短尺にするのもアリだと思います。エースドライバーだったPING「G410」を44.5インチに切って失敗したボクにとっては、あの苦い記憶をよみがえらせるモデルで、このDDに罪はないけど、やっぱりなんか複雑な気分ですわ…w

<キャスコ「UFO by POWER TORNADO DD」ドライバー>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:7▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

■ヘッド:6-4チタン

■シャフト(重量/トルク/調子):「Falcon shaft for DD」(S=56g/4.3/、R=48g/4.9/中調子)

■価格:1本4万5000円+税