どーもです。フォーティーンのニューモデル「Gelong D」シリーズと「PC-3」アイアンを試打できました。「Gelong D」シリーズと言えば長尺モデルの代名詞でもあると思いますが、今回のドライバーは46.75インチに加え47.75インチモデルにHT、LTと2つのロフトのヘッドをラインアップ。しかもこのLT、なんとロフト角7度って!! 何はともあれ、HTから行ってみましょう。


まずは見た目から。


飛距離アップを考えた際、フォーティーンがたどり着いた1つの答えは、ヘッドの軽量化。一般的なヘッド重量は196~198g、重ヘッドは200g超。でも、フォーティーンは180gあればボールの襲撃にも耐えられ、長尺にしても振りやすさを実現できるという答えを導き出したようです。なお、HTはソール後部に2gのウエートを装着。このウエートは1~16gまで13種類をラインアップしています。

フェースはセミディープに見えましたね。トップラインが結構真っすぐ気味でした。

でも、ボディはややシャロー気味でした。気持ちストレッチバック気味かな?

後ろ姿です。

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面識は大き過ぎず、小さ過ぎず。シャローにも見えるし、セミディープにも見える、なんだか不思議なヘッドですね。なお、塗装はマッドブラックです。

今回試打したのは、オリジナルシャフト「FT-50d」装着モデル。まずは46.75インチモデルからで、スペックはロフト角10.5度、ライ角59.5度、総重量292g、バランスC8。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量52g、トルク4.0、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、まあ、長いですね。自分のドライバーも44.5インチにしたくらいなので、ぶっちゃけ長尺は苦手ですが、意外と気にならなかったりして・・・。第一印象は悪くなかったかな。グリップはほんの少しだけ細めに感じました。シャフトを手でしならせてみると、そこそこしなります。ワンフレックスモデルですが、感覚的には50g台シャフトのSRで、しなりポイントはちょうど真ん中辺り。ワッグルしてみると、そのしなりポイントから先がそこそこ動く感じ。素振りしてみると、長いけどそのわりには振り抜きが良さそうな印象でした。


実際に打ってみると、あらビックリ!! 長尺に苦手意識のあるボクですが。めっちゃ振りやすくて、しかも3球平均はマジ3球の結果です!! こんなこと、滅多にないですから! ガッツリ球は上がるし、何より曲がりが少ない。46.75インチは、現エースよりも1.25インチも長いのに、こんなに振りやすいとは・・・!! ヘッド重量が軽めで、バランスC8という数値に、試打前に「大丈夫かな?」という不安もありましたが、全ては長尺で振りやすくするためであって、ヘッド重量が軽めでも、ボクレベルのHSなら、いわゆる当たり負け感も全くありませんでした。飛距離もアベ246yをマーク。これならコースでも問題ないでしょう。その後何球か打ってみましたが、さすがに芯を外すとちょっと距離は落ちますが、余程トゥやヒールでなければ、曲がりが少ないのがめっちゃ好印象でしたわ~!!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS42.5m/s、初速61.6m/s、打ち出し角15.0度、バックスピン量2607.6rpm、サイドスピン-193.3rpm、飛距離246.6y

【ベスト】

HS42.6m/s、初速61.8m/s、打ち出し角14.8度、バックスピン量2497.7rpm、サイドスピン-107.1rpm、飛距離247.7y


打感はソリッド系。ややカッチリ感もあったような気がしますが、まあ、弾き感とマイルド感は半々といえるでしょう。音はやや乾いた感じの中高音系。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこんな感じ


弾道的には高弾道。球を上げようなんて意識は一切不要。もう打ち出しから高弾道で、スピン量少なめの棒球イメージ。いかにも最近のドライバーの弾道ですね。なお、スカイトラック数値のバックスピンは2400~2800rpm。実際にはしっかり確保された感じでした。


出球傾向は、ボクのスイングでほぼストレート。打ち出し方向にほぼストレートでしたね。これはうれしいかも!!


シャフトフィーリングですが、クセがなく素直に振り切れる印象でした。C8というバランス数値から気になるのは、切り返しでのヘッドの感じ方ですが、意外と気にならなかったですね。D2の中調子系を振っているのとほぼ同じような感覚でした。とにかく、振り抜き感が気持ちいいです!!


続いては、47.75インチモデル。スペックの相違点は総重量286gと6g軽量化され、バランスC7.5で0.5ポイント軽くなっていました。


持ってみた感覚ですが、さすがに長いですね~。46.75インチが好印象だっただけに、47.75インチの長さには先入観もあって、「さすがに長すぎだろう!!」って。グリップは46.75よりも気持ち太めに感じましたが、気のせいかな? シャフトを手でしならせてみると、硬さはほぼ同じ。しなりポイントは真ん中辺りですが、1インチ長いので、46.75よりは気持ち先。でも、47.75インチでは真ん中辺りです。ワッグルの感覚はほぼ一緒。素振りしてみても、「大丈夫かな・・・」という不安があったことは事実。


実際に打ってみると、目からうろこがゴッソリ落ちました!! 長尺のメリットはヘッドスピードが上がることで飛距離が期待できることだと思いますが、いきなり1発目からその結果が出ました!! 46.75インチモデルの1球目よりもHSは1.7m/s、初速は2.3m/sアップで飛距離は9.6yも!! もちろんこれは最大瞬間風速みたいなものですが、1球目のフィーリングが大切だと思っているボクにとっては、この1球でガッツリ心をつかまれたのでした。長尺に苦手意識を持っていただけに、この事実に目からうろこがゴッソリでした(笑)。ボクのように長尺に苦手意識がある人こそ、試してみて欲しいかも!!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS43.2m/s、初速62.6m/s、打ち出し角14.8度、バックスピン量2646.3rpm、サイドスピン-213.1rpm、飛距離251.3y

【ベスト】

HS43.9m/s、初速63.6m/s、打ち出し角14.4度、バックスピン量2586.8rpm、サイドスピン-409.9rpm、飛距離254.6y


打感&打音は46.75インチと一緒。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータがこちら


弾道イメージも46.75インチとほぼ一緒!!


出球傾向ですが、さすがに長いせいか打ち出し方向がバラけていますが、その方向にほぼストレートなのは46.75インチモデルとほぼ同じイメージでした。これはすごいかも!!


シャフトフィーリングですが、見た目と持った感覚から「長い」という印象は拭えませんが、これがウソのように振りやすかったですね。長さが「気にならない」と言ったらウソになりますが、「46.75インチモデルとほぼ同じように振り切れるし、振り抜きがいい」感覚でした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/s辺りにオススメ。長尺のメリットは、前記通り飛距離アップが望めることでしょう。でも、長くすることで振れなくなったり、ミート率が下がって飛距離ロスが大きくなってしまう人が出てきたりするのも、また事実。でも、この「Gelong D HT」はその問題を見事に解決したモデルだと思います。HTなら払い打ち系でも球が上がるでしょうし、スライサーでもしっかりつかまった球が打てそうな気配でした。ボクのような体験をぜひ多くの人に味わって欲しいですね!!

<フォーティーン「Gelong D DX-001 HT」ドライバー>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

◎46.75インチモデル▽飛距離:9.5▽上がりやすさ:10▽操作性:7▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

◎47.75インチモデル▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:7▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=8-1-1軽量チタン フェース=TP2チタン

■シャフト(重量/トルク/調子):カーボンシャフト「FT-50d」(52g/4.0/中調子)、「FT-40d」(44g/5.5/中調子)。

■価格:各1本7万7000円(税込み)