どーもです。今日紹介するのは、キャロウェイのニューモデル「ROGUE ST」シリーズの「MAX FAST」UTです。ドライバー&FWを打った限りでは、同シリーズで最も打ちやすさを前面に打ち出したモデルだと思いますが、このUTも同様なのでしょうか? まあ、大きく外れることはないと思いますが、「MAX」「MAX OS」UTとの比較も含めレポできればと思います。では、いってみましょう。


まずが見た目から。


ソールを見ても全くの別モノだと分かりますよね。「MAX FAST」UTのほうがソール後部に長く、重心深度がより深めなのが視認できます。

フェースは意外にもそこそこディープですが、形状は全くの別モノ。「MAX」「MAX OS」UTとは逆にトウトップが長めなので、ボク的にはジャパニーズUT顔です。

ボディはセミディープだけど、「MAX」「MAX OS」UTとは別モノですね。ヒップダウンしているので、低重心も意識していると思います。

後ろ姿です。「MAX FAS」UTはハイトウ形状にはなっていませんでした。

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積は4モデル中最大。フェースもややフック気味に見えました。個人的には、トウ側にボリュームがありすぎるかなって感じもしました。

今回試打したのは、カーボンシャフト「SPEEDER NX 40 for Callaway」Sフレックス装着モデルの4H。スペックは、ロフト角21度、ライ角59度、長さ40インチ、総重量323g、バランスD1。ヘッド体積127cm3。シャフトスペックは、重量52g、トルク4.2、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボールです。


持ってみた感覚ですが、重量的には軽めですね。グリップも気持ち細めですが、まあ、この辺は想像の範囲内でした。シャフトを手でしならせてみると、Sでも結構しなります。「MAX」「MAX OS」UTのシャフトに比べると、確実にワンフレックス下がるイメージで、しなりポイントも真ん中よりも気持ち先辺りに感じました。ワッグルしてみると、バランスがD1のわりには、「MAX」「MAX OS」UTよりもヘッド重量を感じやすく、やや大きめに動くイメージ。素振りしてみても、ヘッド重量を感じながらダウンスイングに入れるので、個人的には好きな感じでした。


実際に打ってみると、ドライバー&FWを打った感覚よりもやはりUTはつかまりを抑えているイメージでした。両者を打った感覚とワッグル&素振りの感覚からは、ぶっちゃけ腐れフックも心配しました。でも、すぐに要らぬ心配となりました。ボクがいつもの感覚で打っていっても打ち出し方向にほぼストレートか軽いドロー系でした。つかまりについては「MAX OS」UTと同じようなイメージでしたね。ただし、ボクには重量的にやや軽めなので、振り回せちゃうというのもあって、そうすると打点がバラけて、暴れてしまいそうな感覚はありました。気になったのはドライバー&FWの感覚でこのUTを打ったら「あれ? つかまんないな~」とならないかということ。これはあくまでも個人的には感覚ですが、ドライバー&FWの感覚からすると、もっとオートマチックにつかまるイメージでしたが、「ROGUE ST」シリーズのUT自体が、一般的なUTよりも、つかまりをややおさえているようにも感じました。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら。


【3球平均】

HS40.2m/s、初速55.3m/s、打ち出し角15.2度、バックスピン量4281.4rpm、サイドスピン-214.2rpm、飛距離202.0y

【ベスト】

HS39.9m/s、初速55.7m/s、打ち出し角15.0度、バックスピン量3965.0rpm、サイドスピン-455.1rpm、飛距離205.2y


打感は柔らかさが気持ち前面に出たソリッド系ですが、「MAX」「MAX OS」UTよりもさらに気持ち柔らかさが強めに感じました。これはシャフトの違いかな? 音は気持ち高めで、これは両者とほぼ同じような感じでした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には高弾道。球はごく普通に上がります。弾道的には「MSX OS」UTとほぼ同じようなイメージ。データ的にはスピン量が「MAX」「MAX OS」UTよりもやや多めでしたが、これはシャフトの影響だと思います。


出球傾向は、ボクのスイングでほぼストレート~軽いドロー系。シャフトの違いもありますが、つかまり方は「MAX OS」UTに近い感じでした。


シャフトフィーリングと振り感ですが、よりしなり感を感じられるモデルでした。バランスのわりには切り返しでヘッドも感じやすかったですね。振り感的に、ボクは切り返しでヘッド重量を感じながら自然に切り返して、あとはシャフトの風を切る音が自分の左サイドから聞こえることを意識して打っていますが、そのイメージで振りやすいモデルでした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックで、HS38~40m/s辺りにオススメ。基本性格的にはオートマチック系UTだと思いますが、1つ気になったのは、前記通りにドライバー&FWのつかまりに比べると、UTにしてはやや抑え気味かなというところです。両者のイメージで打つと「あれ?」と思うくらい、差があるように感じてしまいました。ここまで3モデルを打ちましたが、ボク的には「ROGUE ST」シリーズのUTはつかまりを抑えたモデルのイメージですが、もちろん、球が上がりやすいという最低限の打ちやすさは確実に実現したモデルではあると思います。そもそもつかまりが抑えられたモデルなのか? それとも単にボクのスイングの問題なのか? 正直、このUTを試打したときはやや不調気味だったけど、だからといって感覚が変わるわけではないでしょうからね。何はともあれ、ボクはそう感じました。

<キャロウェイ「ROGUE ST MAX FAST」UT>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8.5▽上がりやすさ:9▽操作性:7▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:9.5

■ヘッド:ボディ=17-4ステンレス+プレシジョン・タングステンウエート、フェース=カーペンター455スチール

■ロフトバリエーション:3H=18度、4H=21度、5H=24度、6H=27度、7H=30度、8H=33度

■シャフト(重量/トルク/調子):カーボンシャフト「SPEEDER NX 40 for Callaway」(S=52g/4.2、SR=50g/4.3、R=49g/4.4/中調子)

■価格:各1本3万7620円。※税込み