全米女子アマチュア選手権で優勝した馬場咲希(17)が、先月下旬に行われた世界女子アマチュアゴルフチーム選手権(フランス)でも首位と1打差の4位、団体でも3位と好成績を残した。
この年代で世界トップレベルのアマチュアと海外で競い、結果を残したことは、馬場の将来の大きな糧となるはずだ。何よりも大きいと思うのは、ナショナルチームのコーチ陣との出会いと、世界で戦うノウハウをこの時期に学んだことだ。
大会前日の馬場のコメントでは「ゼロライン」「インポジション」「アウトポジション」といったナショナルチームの選手たちが使う用語が飛び出した。ゼロラインとは、グリーン上でピンに向かって平らでパターが打ちやすいポジションのこと。インポジションとはショットでゼロラインにつけやすい位置で、アウトはその逆。
コース攻略の軸となるところを、馬場はガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチやビショップ・コーチと練習ラウンドを回りながら、実際に水平器などを使ってグリーンを調査しながら学んだ。「グリーンとかで傾斜の機械を使ったりしたことがなかったので、それを使ってゼロラインを意識したり、面白いなと思いました。コースマネジメントとインポジションとかアウトポジションとか教えてもらいました」と話していた。
ナショナルチームは15年にガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチをオーストラリアから招聘(しょうへい)し、ユース年代のレベルアップと、将来プロになって世界で戦える選手の育成に主眼をおいて活動してきた。その成果は、米女子ツアーで6勝を挙げている畑岡奈紗や、今季ルーキーで早くも1勝を挙げた古江彩佳などの活躍に表れている。
米女子ツアーで戦う畑岡や古江は、ジョーンズ・ヘッドコーチの教えを今も実践。練習ラウンドでの綿密なコースのチェックやプレー後のヤーデージブックへの細かな書き込みなどを行い、データの蓄積で先を見据えた取り組みを行っている。
馬場が将来のプロを目指しゴルフの実力アップを図る中で、ナショナルチームの存在は大きなアドバンテージになるはずだ。日本ゴルフ協会では、年に2回の国内合宿や、オーストラリアでの合宿、国際大会出場やプロの大会でのサポートなどで若い選手を支えている。技術の習得やコース攻略法以外にも、海外での試合経験やメンタル面など多くの学びを与えている。
18年の世界女子アマで団体2位に入った日本は、今回も安定した強さを発揮し3位。これまで韓国や米国が圧倒的に強かった世界の勢力図の中に、日本は確実に上位で戦える国として定着してきている。8月1日にナショナルチームに追加招集されたばかりの馬場の今後の活躍が楽しみだ。【桝田朗】(ニッカンスポーツ・コム/ゴルフコラム「ピッチマーク」)


