ツアー初優勝を目指す川岸史果(22=加賀電子)が、通算8アンダーの136で首位と1打差2位に急浮上した。7バーディー、ボギーなしで自己ベストタイの65をマーク。メジャー初出場となった先週の全米女子オープンは予選落ち。日本男子ツアー6勝を誇る父良兼(50)の“ぼやき”を参考に結果を出した。

 22位から出た川岸の「ほぼほぼ完璧」というこの日の自己評価は、セカンドショットに凝縮されていた。10番パー5。ピンまで207ヤードの第2打を残り14メートルに運び、バーディーを引き寄せた。「あと2、3ホールは伸ばせたかもしれないけれど、ノーボギーで良かった」。この日のベストスコア65で、2位に急浮上だ。

 全米女子オープンではドライバーは「ほぼ完璧」だったが、セカンドに苦しんだ。初めてキャディーを務めた父良兼の「(セカンドが悪くて)ドライバーがかわいそう」というぼやきを耳にし、修正した。世界ランク1位経験を持つリディア・コらの動きも見て「毎回同じリズムで打てている」と学んだ。

 ツアー本格参戦の今季は開幕戦の2位を含めて5位以内が4度。「初優勝はもちろんですが、自分が緊張せずに60台を出したい」。届きそうで届かない頂点は、平常心の先にある。【松本航】