宮里優作(37=フリー)が3バーディー、ノーボギーの68で回り、通算22アンダーの262で今季3勝目、ツアー通算6勝目を挙げた。第1日から首位を守る完全Vは、資料が残る85年以降では初めてとなる、1大会ボギーなしでの優勝でもあった。

 1番で第2打をピンに絡めてバーディー発進するなど、後続に追いつかれる気配すら見せない完勝。それでも「いやあ、疲れました」と苦笑したように、ノーボギー記録の重圧がのしかかった。最大のピンチは9番。段を上る20メートルのファーストパットが3メートルもオーバー。「ボギーかなと思った」。ダブルボギーだけはたたかないよう、3パットでもOKと開き直って打ったパーパットがカップイン。後半は「ボギーを打たないようにしていた自分」を戒め、アグレッシブさを取り戻すことができた。

 「自分ではあまりピンと来ていない」というノーボギーVだが、今季限りで現役を引退した妹藍さんからは連日、激励のメッセージが届いていたという。「ノーボギーはすごいと思ってくれていたみたいで。『いけー!』とか『やれー!』とか(通信アプリLINEの)スタンプ攻撃でした」と笑う。

 初の賞金王に向け、再びランクトップに返り咲いた。「これから賞金王を狙うためには、もっといいゴルフをしないといけない。これからが大変。賞金王に向かって一生懸命、頑張りたい」。気持ちを引き締め、次週は日本オープン(12日開幕、岐阜)に臨む。