世界ランク3位の松山英樹(25=LEXUS)は9バーディー、ノーボギーの63をマークし、通算15アンダーの201で4位に浮上した。64で首位をキープしたパット・ペレス(41=米国)が通算21アンダーまで伸ばして6打差となっているが、この日ベストスコアで最終日への期待を膨らませた。今大会は78人が出場し、予選カットなしで4日間行われる。

 ビッグスコアにも松山は「いいショットは1度しか打てなかった。パットがいつもより入ってくれたかな」と涼しい顔だった。「63」は第2日のケーシー(英国)と並ぶ今大会3日間で最少スコア。昨年2位、一昨年5位と好相性を誇る中、5度目の出場で自己ベスト。また、ストロークプレーで60台前半を出すのは8月の全米プロ以来だった。

 3メートルを沈めた4番からバーディーラッシュが始まった。8番パー3でティーショットを1メートルに絡めて5連続。今週のパターはエースと同じスコッティキャメロンのピン型ながら違うものを使用。バッグを担ぐのもいつもの進藤大典氏ではなく、高校、大学の後輩プロである早藤将太だった。「現役選手のライン読みを参考にしている」。3連続バーディーで締めくくると、力強く拳を合わせた。さまざまな試行錯誤を重ねつつ、今後を見据えてチームの面々に休養も取ってもらっているシーズン初戦。少しかみ合うだけで爆発的なスコアが出るのは、世界3位の地力にほかならない。

 6打差を追う最終日へ「10アンダー(62)以上出さないと勝つチャンスはない。自分のペースで、とりあえず(通算)20アンダーを目指す」と静かに闘志を燃やす。大会最少スコア「61」に迫る勢いなら、逆転Vの目はあるとみている。