岩田寛(36=フリー)が5バーディー、1ボギーの67で回り、通算6アンダーの136で首位と3打差の3位となった。

 第1ラウンドの序盤4ホールで3オーバーと大きく出遅れていたことを考えれば、目覚ましいカムバック。この日もティーショットを左の林に打ち込んだ15番でグリーンの外からパターで5メートルをねじ込むパーセーブを見せるなど粘りを発揮した。「今までだったら、(最初に4オーバーになった時点で)ズルズルいってたから。昨日、今日は良かったですよ。もうちょっと良くなりそう」。ラウンド後の表情も心なしか柔らかい。

 日本オープンが行われていた前週は練習に明け暮れていた。「テレビは(練習で)あまり見る時間がなかった。(インターネットの)速報はチェックしてましたけど」。15年から米ツアー本格参戦した際、二重エントリーに絡んで出場停止処分を受けた大会だった。何より「下手だから練習しなきゃって思うようになったんです、最近」。歯を食いしばってクラブを振り続け、今週に臨んでいた。

 変化はもう1つ。2週前のツアーワールド・カップで予選落ちを喫した後、約10年にわたる新岡隆三郎キャディーとのコンビを一時的に解消した。「僕が甘えている部分があった」。今大会は東北福祉大の後輩プロ、下向裕也にバッグを預ける。「自分で(計測を)やってたから、何回も距離を間違えた」と苦笑い。新岡氏とのタッグ再結成については「僕が自信を取り戻したら…」と、シーズン中にあらためてお願いするプランも持っている。

 「優勝争いをした時に(ゴルフが)どんな感じになるか知りたい」。競った展開で結果を残せれば自信の回復につながっていくし、今季でシードが切れる立場から少しでも賞金を稼いでおきたい思いもある。台風の影響で中止となる可能性がある最終日の開催を願う気持ちは人一倍。「1人でもやりますよ。どんだけ打ってもいいです」と笑顔で言った。