2年ぶりにホスト大会に出場した石川遼(26=CASIO)は6バーディー、ノーボギーと連日の66で回り、通算12アンダーの276で1打差の2位となった。

 2番でバーディー先行も、前半2つのパー5(5,7番)はいずれもパーにとどまった。「セカンドをミスしたり、3打目を寄せきれなかったり、難しいバーディーパットを打つ状況を作ってしまった。そこが悔やまれます」。後半は「今日一番のスイングができた」という12番のバーディーをはじめ、4つ伸ばしただけに「いい内容になるのが少し遅すぎた」と言った。

 今大会4日間のパーオン率は単独1位の81・94%を記録。国内復帰から改造を施しているスイングの精度も上がり、ショットに安定感が出てきた。ホスト大会で今季最高の結果を残せたことに対する思いも口をついて出た。「海外を転戦するスケジュールの中でも、いつも応援してくださっていた。今週、どれだけ恩返しできるかが大事だった」。1年前には同週開催だったISPSハンダW杯ゴルフ(オーストラリア)に快く送り出してくれた。感謝の気持ちを忘れたことはない。

 「『勝てなかった』という4日間ではないですよね」。優勝争いとは距離のある2位だったと冷静に分析したが、取材中にスンス・ハン(31=米国)が通算13アンダーで優勝したと知り「こうなると悔しいですよね」と笑った。これが年内最終戦。1月からは米下部ウェブドットコムツアー参戦のため、再び海を渡る。「1月から4月まではウェブドットコムでプレーしたい。それ以降は決めていませんが、日本ツアーにも出場したいと思っています」。米レギュラーツアーに返り咲くため、次なる戦いへ目を向けた。