男子ゴルフの今季最終戦、日本シリーズJT杯(30日開幕、東京よみうりCC)の練習ラウンドが28日、同コースで行われた。

 賞金ランク2位の宮里優作(37=フリー)は「今週のポイントはパーオンできるか。数多くバーディーパットを打つことで、グリーンの癖とかを知っていける。パーオンして(最低でも)2パットを繰り返して…チャンス待ちですね」とコース攻略の展望を広げた。特にグリーンの傾斜がきつい18番パー3については「下りの30センチより上りの2メートルのパットを残す」。割り切ったマネジメントが鍵を握ると見ている。

 ランクトップの小平智(28=Admiral)とは約1700万円差。「もうちょっと詰めておきたかった」と苦笑しつつ「これは年間の積み重ね。最後もしっかり積み重ねて終わる。最終戦だからと自分のゴルフを変えるのではなく、これまでやってきたことを継続してやる」と落ち着き払った様子で話した。

 13年大会では最終日の18番パー3でチップインパーを決めて悲願の初優勝。アマチュア時代から大器と期待されてきた男が、ついに殻を破った瞬間だった。この日の練習ラウンドでも18番のグリーン周りからアプローチの感触を確かめ「あのシチュエーションで、あそこから入るのは(昨年大会の最終日18番でチップインバーディーを決めた)朴相賢か僕だけかな」と笑う。

 勝てば自力で賞金王戴冠を決められる。言い換えれば勝つしかない状況だが「(過去に勝った)得意コースのいいイメージを疑わず(いい意味で)あまり工夫することなくやりたい」。再びの劇的Vを狙う。