藍ちゃんが冠になった。昨年9月に現役を引退した女子ゴルフの宮里藍さん(32)が、サントリー・レディース(6月7日開幕、兵庫・六甲国際GC)の大会アンバサダーに就任することが5日発表された。大会正式名称も今年から「宮里藍サントリーレディースオープンゴルフトーナメント」となる。広報大使としての活動以外にも選手経験を生かしたトーナメント運営への助言、大会を通じたジュニア選手の育成や交流に携わっていく見込みだ。

 都内で発表会見に出席した宮里さんは、自らの名前を冠した大会名について「自分の想像を超えたこと。すごくビックリしました。率直に名誉なことだと思います。同時に緊張感もありますが、非常にワクワクしていますし、私にとって新しい挑戦になるのではないかなと思います」と驚きと喜びを素直に表現した。

 14歳だった00年大会でツアーデビュー。昨年6月には国内最後の試合に選び、サントリーとは現在も所属契約を結ぶ。「いろんなことに挑戦して視野を広げていきたい」と話す引退後の活動第1弾として、教える側や試合を運営する側に立つ。「自分の考えを押しつけるよりも求められるものに答えていけたら」と選手に寄り添う育成方針を強調。運営についても「勉強させていただきたい」とした上で「米ツアーで『コースセッティング委員会』に所属していた経験を生かすのも1つの道かなと思う」。日米での豊富な引き出しを発揮する場面に思考を巡らせた。

 集まった54媒体112人の報道陣を前に「2018年は、私にとってサントリー・レディースが現役時代で言うメジャー大会になる。しっかり自分のコンディションを整えて頑張っていきたい」。大会の顔として熱を込めた。【亀山泰宏】

 ◆国内ゴルフツアーで著名人の名前が入った大会 女子では81年から93年まで歌手五木ひろしの名前が入った大会を開催。97~02年、04~18年にかけては樋口久子の名前を冠した試合が続いている。男子では77~99年のジーン・サラゼン・ジュンクラシック、85~98年の日経杯中村寅吉メモリアルを過去に開催していた。長嶋茂雄招待セガサミー・カップは07年から、ISPSハンダ・マッチプレー選手権は15年から行われている。