ゴルフのルールを統括する、ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ・オブ・セントアンドルーズ(R&A)と米国ゴルフ協会(USGA)は12日(日本時間13日)、19年1月1日から施行される新たなゴルフ規則を発表した。

 複雑なルールを簡素化して競技人口拡大につなげる狙いがあり、初心者を意識した変更がみられた。

 

 ●バンカーは2罰打で外に

 バンカー内の球について、アンプレアブルを宣言して2罰打でバンカー後方からプレーできるようになる。これまでは1罰打でバンカー内にドロップするか、その前に打った地点へ戻る必要があった。

 

 ●OBの際のローカルルール

 ロストボールやOBとなった際には2罰打でOBゾーンに入った付近からプレーを続けられるローカルルールが導入される。一般のプレーヤーの時間短縮を図るためで、プロやトップアマチュアの大会は対象とはならない。

 

 ドロップについては、これまで球を肩の高さから落としていたが、膝の高さからに変更となる。

 ケースによっては、ツアープロのプレーに影響を及ぼす可能性のある項目も加えられた。

 

 ●罰の削除、軽減

 止まっていたボールが偶然に動いた場合、選手が球を動かす原因であることが明確でなければ、その責任を負わない。1度のストロークで球がクラブに偶然2度以上当たった場合の罰打はなくなる。

 

 ●バンカーの規則緩和

 2罰打で外に出せるだけでなく、バンカー内にある小石や葉っぱなど「ルースインペディメント(固定されてない自然物)」を取り除くことが可能となる。

 

 ●グリーン上の規則緩和

 ピッチマーク(打球痕)だけでなく、スパイクマークや動物の足跡などによる損傷の修復が認められる。パッティング時はグリーン上で旗竿(ピン)を抜かず、カップインしても無罰。帯同キャディーがグリーン上にある選手のボールをピックアップしてマークすることも可能となる。

 

 ●紛失球の捜索時間

 現行の5分から3分に短縮。