昨季賞金女王の鈴木愛(23=セールスフォース)が通算6勝目となる今季初優勝を飾った。首位から出て4バーディー、2ボギーの69で回り、通算8アンダーの134。天候不良で16日の競技が中止となり36ホールに短縮されたが、2日間首位を譲らなかった。今季3戦目で開幕から3、2、1位と上昇。次戦のANAインスピレーション(29日開幕、米ミッションヒルズCC)で米メジャー初優勝へと突き進む。

 貫禄の今季初勝利だった。2つのバーディーを奪って迎えた6番パー3。鈴木のティーショットは右へ曲がってOB。それでも傷を最小限のボギーでしのいだ。4番で4メートル、OBの6番でも5メートルと自慢のパターを次々と沈めた。2日間に短縮されたとはいえ、1度も首位を明け渡さない強さ。これこそが「真の女王」だ。

 「あのOBは、アマの人より下手なんじゃないかと思うほど曲がっちゃいました。緊張するから1度もボードは見なかった。やっと勝てたので、とてもうれしい」

 優勝は昨年6月のアース・モンダミンカップ以来9カ月ぶり。開幕戦は3位。前週もプレーオフで敗れて2位。三度目の正直で手にした6勝目だった。

 休む間もなく21日に渡米する。全米女子オープン(5月31日開幕)の会場であるショール・クリークを視察し、23日には次戦ANAインスピレーションに向け、ミッションヒルズCCに入る。「挑戦者として、自分の今までの経験をしっかり出したい」。初の米メジャー制覇へ、視線を切り替えた。

 大阪では12年ぶりのLPGAツアーで、副賞として大阪名物「551蓬莱」の豚まん1年分が贈られた。すると「関西に来ると、みんなあの袋を持ってますよね。食べたことがなかったので気になっていたんですよ~」。普通の23歳の顔でそう話すと、すぐに真剣な表情に戻して言った。「年間2勝以上したことがない。3勝はしたい」。2年連続の賞金女王へ。まずは第1歩を踏み出した。【益子浩一】