熊本出身の重永亜斗夢(29=ホームテック)が、通算12アンダーで悲願の初優勝を飾った。2位の石川遼(26=CASIO)に1打差リードで迎えた最終18番ハー4。2オンの後のパットをピン10センチに寄せ、パーセーブ。石川のバーディーパットが外れ、プレーオフとはならずに重永の逃げ切り優勝が決まった。

 最後のパットを決めた後は、グリーン上で熊本から駆けつけた和歌子夫人(28)と抱き合い喜んでいた。「一時代を築いた(石川)遼と、永久シードプレーヤーの(片山)晋呉さんと最終日最終組で一緒に戦って勝てたのは、これから死ぬまで自慢できる」と笑顔で話した。熊本地震から2年を迎えたばかりの大会で優勝したことに「こういう優勝が少しでも熊本を元気づけられたら。やっぱり風化していくものだが、そういう時期に勝てたのは、ボクにとってもいろんな意味で残るような試合になる」と話していた。