石川遼(26=CASIO)は1バーディー、1ボギー、1トリプルボギーの75で回り、通算3オーバーの219で首位と9打差の33位に後退した。

 1オーバーで折り返した前半もティーショットを左に大きく曲げた9番でパーセーブするなど見せ場をつくり、続く10番で最初のバーディーを奪った。「11番でチャンスだったんですけど、フェアウエーからバーディーが取れなくて、12番も取れなくて。いい流れにいきそうでいけない感じだった」と振り返る。

 スコアが停滞する中で迎えた17番、ドライバーが大きく右に出てOBとなった。打ち直しもラフに入れ、第4打はグリーンをヒットしたが止まらず奥にこぼれ、痛恨のトリプルボギーをたたいた。「ホント、17番の1発だけかなという感じ。原理というか、体がどういう風に動いた時に右にいくのか、左にいくのか、分かってきているのが収穫。まだまだなんだと思いますけど、そんなに悲観はしていない」と分析した。

 第3ラウンドのフェアウエーキープ率21・43%は3日間で最も高い数字となったが、決勝ラウンド進出60選手で最下位。上位の背中は遠のき「クラウンズの時もそうだし、パナソニックもそうだし、どうしても、見にきてくれる方をガッカリさせてしまうようなプレーになってしまっている。そこがすごくもどかしい。自分はベストを尽くすしかない。期待に応えたいという気持ちもある。その中で自分ができることを一生懸命やるしかない。諦めずにやっていきたい」と前を向いた。

 11日に長年トーナメントの写真を撮影してきたカメラマンが亡くなり、親交のあった石川が「選手会として何かできないか」と提案。日本プロゴルフ協会や中継局にも話を通し、喪章をつけてプレーした。「写真という観点からツアーを盛り上げ、ゴルフ界にも多大な貢献をして下さった方だったので、できることはやりたいなと思った。つらいですね。ゴルフ界が盛り上がっていくことが一番の恩返しになると思う」と神妙に言った。