大堀裕次郎(26=フリー)が4バーディー、3ボギーの71で回り、通算1アンダーの215で首位と1打差の2位に浮上した。

 ツアー史上最長8007ヤードのセッティング。風にも苦しめられ「耐えるのみ」だった1日をアンダーパーでまとめた。

 オフに参加している名手谷口徹の合宿で磨いた小技が生きた。第2打を右に曲げ、第3打は出すだけになった8番パー5では2・5メートルをねじ込んでパーを拾った。強烈なアゲンストの風を受ける後半17番パー3も、手前のバンカーに入れながらパーセーブ。「アプローチとパターで拾えた」とうなずく。

 その谷口が日本プロ選手権で50歳にして国内メジャー最年長優勝を飾った時には「あれくらいガッツを出していかないとダメやなと。刺激になりましたし、泣きました」。5年の長期シードを獲得した大先輩をねぎらおうとすると「お前は自分の心配をしろ」と愛情たっぷりにいじられた。

 悲願のツアー初優勝、初のメジャー切符もかかる自身3度目の最終日最終組。「強い気持ちを持ってやりたい、1日、その気持ちを持ってプレーしないと勝てないと思う」と闘志を高ぶらせた。