7打差20位から出た横峯さくら(32=エプソン)が1イーグル、8バーディーで日米通じて自己ベスト「61」をマークし、通算15アンダーの198で1打差の2位に入った。念願の米初優勝には届かなかったが、15年から本格参戦する舞台で自己最高のフィニッシュとなった。アニー・パク(23=米国)が16アンダーでツアー初V。上原彩子(34)は3アンダーの55位、野村敏京(25)は2アンダーで61位だった。

 奇跡の大逆転にあと1歩と迫る猛チャージだった。横峯は「ベストスコアを更新できてうれしい。強い気持ちで18ホールをプレーできた」とうなずいた。

 3番パー5でピン左4メートルに2オンしてイーグル。ショットを次々とピンに絡め、前半だけでさらに4つのバーディーを奪うと、後半13番からの3連続バーディーは9メートル、6メートル、10メートルと長い距離を立て続けに沈めた。「ゾーンに入るって、こういうことなのかな」と振り返った驚異の追い上げ。キャディーを務めたメンタルトレーナーの夫、森川陽太郎氏(37)との共同作業もかみ合った。試合後に更新したインスタグラムでは「主人がキャディーとしてかなりパワーアップしていることにもビックリ」とつづり、感謝をにじませた。

 18番で3・5メートルのバーディーパットを決められず「最後に取っていたら(優勝やプレーオフの)可能性はあった」と悔しがったが、これが今季米ツアー3試合目と参戦機会が限られる中では貴重な単独2位。この試合で得た16万1223ドル(約1770万円)だけで、昨季17試合の合計額(3万8686ドル)を上回っている。テキサス州ダラスに構えた拠点での生活もサッカー観戦を楽しむなど、リラックスできている。昨季喪失したシード返り咲き、悲願の優勝へ、大きな自信となったのは間違いない。